インシャラー Inch'Allah (アダモ Adamo) シャンソン / 訳詞初稿 Sima | simachyanのブログ

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シャンソンを日本語に訳詞して唄ったりして遊んでいます。
ご隠居さんの手慰みであり、自己充足的な世界です。


インシャラー
Inch'Allah
アダモ Adamo


アダモは1966年にイスラエルを訪れ、建国の史跡を訪ねてめぐり、深い感銘を受け、戦いの犠牲になった全ての人々のレクイエム(鎮魂歌)として、テルアヴィブのホテルの一室でこの反戦歌を作詞・作曲したという。

1967年発売されたシングル盤は8ヶ月の間、ヒットチャートの10位以内をキープし、更に英語・イタリア語・スペイン語のヴァージョンも作られた。
しかし、この年に第三次中東戦争が勃発してしまい、この曲がイスラエル寄りだとしてアラブ諸国の反感を買ってしまい発禁となった。
当初の歌詞の一部に「このイスラエルの地には、泣いている子共たちがいるというのに・・」というような一節があったためらしい。

「インシャラー=Inch'Allah」は「神の思し召しのままに」というような意味と解されているが、実際は日本語で表記することは不可能とも言われる。
「願い」とともに「諦め」の意味でも使われたりするような含蓄があるそうな。
1993年にベルギーのUNICEF大使に就任したアダモは、それを機に中立的な立場の歌詞表現に改変している。

更にこの曲は、ファドの女王であるアマリア・ロドリゲスによって唱われたことで世界に知られるようになり、それまでのアダモのポップス的なイメージから一変したレアリズムが英語版の発売もあり、周知されることとなった。
1967年は、日本初来日公演も果たしている。

訳詞・歌 Sima
Pf. 砂原嘉博 in 市川 ラ・メール
訳詞 no.149 (初稿)

シャンソン・訳詞のチャンネル
chanson de Sima (Sima World)
https://www.youtube.com/user/fwhy3109/featured