海沿いの歩道を歩いていると、砂浜に打ち上げられた海藻の中から、野鳥がひょっこりと姿を現しました。

 

その野鳥は、海藻の間から出てくると、海に向かって歩き始めました。どうやら、浜沿いの道路を歩いていた私に警戒し、少し離れようとしたようです。

よく見ると、砂浜にはたくさんのシロチドリやトウネンがいました。

 

 

 この時間帯は満潮を迎えていたため、干潟が水に覆われ、採餌する場所がなくなっています。そこで野鳥たちは、打ち上げられた海藻の周辺や砂浜で、しばらく休息をとっていたのでしょう。

 

 海藻の上に身を潜めるトウネンは、茶褐色の体色が海藻に紛れてしまいます。白い砂浜にいるシロチドリも、じっとしていると周囲の景色に溶け込んでしまい、動き出さなければ簡単には見つけることができません。

 

↑トウネン

 

↑シロチドリ

 

私がすぐ横を通ったことで、野鳥たちは警戒して少し遠くへ移動しました。それでも、飛び立つことはありませんでした。

私がその場を離れてしばらくすると、野鳥たちはまた元の場所へ戻ってきました。

 

その様子を見ていて、ふと気づかされました。

 

干潟が現れているときには、餌を求めて歩き回る野鳥たちの姿がよく目につきます。しかし、潮が満ちて干潟が消えてしまうと、さっきまでたくさんいた野鳥たちも、まるで一斉に姿を消してしまったかのように見えます。

でも、実際には消えたわけではありませんでした。

 

干潟がなくなれば、野鳥たちは採餌をやめ、海藻の陰や砂浜など、周囲の景色に溶け込むような場所で休んでいたのです。

 

「干潟が消えると、野鳥も消える」

これまで何度もそう感じていましたが、今回の出来事で、その理由を改めて実感することができました。