沖縄本島の海岸では、今、ミジュンが大挙して押し寄せています。

 

その群れを追ってやって来るのがガーラ類です。オニヒラアジをはじめとする大型のガーラが海岸近くでミジュンを追い回し、水面では激しいナブラが起こります。

 

そして、そのガーラを狙って多くの釣り人が海岸に集まっています。

 

 しかし、彼らは最初から釣り糸を垂らしているわけではありません。釣竿を手にしたまま海を見つめ、ひたすら待っています。

 

彼らが探しているのは、先ずはガーラではなくアジサシたちです。

 

 ガーラがミジュンの群れを水面へ追い詰めると、逃げ惑うミジュンは水面で飛び跳ねます。その瞬間を見逃さず、ベニアジサシやエリグロアジサシが次々と急降下して魚を捕らえます。釣り人たちはそこを狙ってルアーを打ち込みます。

 

↑ナブラにルアーを打ち込む釣り人

 

 釣り人たちは、そのアジサシの動きを頼りにガーラの居場所を見つけるのです。

もちろん、アジサシが自分の目の前へ飛び込んでくれるとは限りません。上空を飛ぶ群れの向きや旋回の仕方を読み、次に群れが現れそうな場所を予測して素早く移動します。予測が外れれば、ガーラを釣り上げることはできません。

 

まさに、アジサシが最高の「魚群探知機」なのです。

 

↑釣り上げられたオニヒラアジ(ガーラの一種)

 

 そんな釣り人たちに混じって、私もまたアジサシを追いかけています。

ただし、私の目的はガーラではありません。狙っているのは、海上で繰り広げられるアジサシたちの圧巻な集団狩りです。その一瞬を写真に収めるため、私もまた彼らの動きを追い続けているのです。