本島北部の農耕地で、アジサシ類に出会いました。確認できたのはクロハラアジサシとハジロクロハラアジサシです。

 

 クロハラアジサシは沖縄でも毎年見られる旅鳥で、渡来数も比較的多く、この時期には各地で観察されます。一方、ハジロクロハラアジサシも毎年のように記録されるものの、その数は決して多くありません。今回も確認できたのは数羽のみでした。

 

 観察した個体のうち1羽は、頭部から腹部、そして背中にかけて黒色の夏羽へと換羽していました。ハジロクロハラアジサシの成鳥夏羽は全身が鮮やかな白黒のコントラストを見せますが、この個体は頭部に白斑が残っていました。そのため、完全な繁殖羽ではなく、夏羽へ移行中の個体と考えられます。

 

 

 また、近くにはもう1羽の白っぽい個体もいました。こちらは頭部に明瞭な黒い耳斑があり、額から喉、腹部にかけて白色でした。全体の羽衣の特徴から、幼鳥ではないかと思われます。

 

 

 北部の農耕地で思いがけず出会えたハジロクロハラアジサシ。渡りの途中に立ち寄った束の間の滞在かもしれませんが、美しい夏羽へと変わりつつある姿を観察できたのは、とても貴重な体験でした。今後も滞在を続けるのか、あるいは再び長い渡りの旅へと飛び立つのか、その動向を見守りたいと思います。