「水溜まりを放置していると蚊がわく」ということを経験したことがあります。植木鉢の受け皿など、常に水が残っている状態にしておくと、いつのまにかボウフラがわいていることがあります。蚊は少々汚れた水には卵を産むようです。

 

 先日の雨で放置していたタライに水が溜まり、そこに蚊ではなくヤゴがわきました。すなわちタライの水にトンボが卵を産んだことになります。ウスバキトンボだと思われます。

 

 ウスバキトンボはしたたかな繁殖力があるようです。ウスバキトンボは、川や池などの自然環境だけでなく、人工的に作られた水場にも産卵することができる、環境の変化に非常に適応しやすいトンボのようです。餌が少ない環境では多くのヤゴが生き残るのは難しくなります。そのため、ウスバキトンボのヤゴは「共食い」をすることで、厳しい環境でも一部の個体が生き残る仕組みを持っているといわれます。

 

 これから秋にかけては大量のウスバキトンボが発生し大空を舞う姿が見られるのも、このような驚異的な適応能力があるからかもしれません。

 

近くの公園で撮ったウスバキトンボ