参院選が終わって1週間が経ったが、私の周辺に「比例代表の仕組みがよく分からない」という人が多い
99万票の得票数で落選した者があれば、1万5千票で当選した者もいる。単純に考えるならば不平等に思うのも無理がない
しかし、それは比例区の仕組みを理解すれば納得がいく
衆院選にも比例区があるので混同しやすい
参院選の比例区と衆院選の比例区は全く仕組みが違う
参院選には、衆院選のような選挙区との重複立候補がないし、当然に比例復活当選もない
そこで参院選の比例区の説明をしたい
選挙区が個人の選挙であるのに対し、比例代表は政党別の選挙と考えれば理解しやすい
ブロックも全国区のみである
比例代表の投票は候補者名か政党名で投票する
そして、その合計が政党の得票数になる
政党別の得票数が決まれば、ドント方式により各党の議席数が決まる
次に各党内で立候補者別に得票数の多い順序で当選者が決まる仕組みである
したがって立候補者の得票数は党内の順位を決めるものであり、他党立候補者の得票数と比較するのは無意味である
今回の参院選では特定枠が設けられ、特定枠で予め順位が決められた者は得票数に関係なく、その順位を獲得する
「れいわ新選組」を例に説明すると、「れいわ」は総得票数から2枠の議席を獲得した
「れいわ」は予め特定枠で1位と2位を決めていたので、その2人が当選し、最多得票の山本氏は党内3位で落選となった
沖縄県関連では、自民党の比嘉氏が11万票を獲得したが、党の獲得議席数は19で、比嘉氏は党内順位20位で落選した
社民党の仲村氏は9万票を獲得、党内順位は2位であったが、社民党の獲得議席は1のため落選した
ドント方式とは、各政党の総得票数をそれぞれ1,2,3,4・・・と自然数で割っていき、得られた商(得票数)の大きい順に議席を配分する方式である