今度はUbuntu上でVSCを操作できるようにしてみましょう。
VSCを起動するためにここではUbuntuのプロンプトを使います。
ウインドウが現れたら、
code .
と入力しEnterを押します。
すると、時間は若干かかりますがVSCをUbuntu経由で起動しようとしています。
このような画面が表示されますが、ちょっと何言っているかがわからないので"キャンセル"を押しておきます。
そうすると、画面にはWindowsの調整でも現れた、WSCのインストールの確認が表示されます。
WSLをインストールし、VSCを終了し、改めて code . で起動するとUbuntu上でInstalling VS Code Server for Linuxがインストールされるので、そのまま起動まで待ちます。
なお、Ubuntuのウインドウは閉じずにそのままにしてください。
起動した画面でWSL(Ubuntu)の環境で使用る拡張機能をインストールします。
次が最後になります。
最後にbuilozerで使用するフォルダー(今回はsampleとします)を追加します。
これで環境は揃いました。
では、ここで作成したsmpleの位置はどこになるのか見てみます。
エクスプローラーのアドレス欄に
\\wsl$
と入力すると
Ubuntuというフォルダーが出てきます。
これが、構築した仮想環境のUbuntuの位置となります。
ここから"Ubuntu/home/(設定したID)/"
と選んでいくと、以下のようにsampleというフォルダーが現れ、ここがVSCで先ほど作成したsampleフォルダーとなります。
さてここで、"PATH"を通します。
これは一種のおまじないのようなもので、環境変数と言われるものの定義を意味します。
今回定義を加えるファイルは".bashrc"というファイルです。
"Ubuntu/home/(設定したID)/"にあると思います。
通常なら、テキストエディターで編集しますが、せっかくVCSを開いているので、ここで編集してみましょう。
ファイルを開くと
このようにファイルの中身が表示されます。
こにPATHを通します。
ファイルの最後の行に以下の内容を追加します。
export PATH=$PATH:~/.local/bin/
どうでもいい話ですが、このファイルはShellScript(右下の丸の部分)で書かれているようです。すごいですね、ソースの内容を見て使われている言語を判断するのは。
次はこのファイルを保存します。
左上の"ファイル">"保存"を押して保存完了になります。
そのまま閉じて構いません。
ではソースファイルを作成しますが、すでにこちらで使用したものを再利用します。
ファイルを保存する場所を指定します。
画面で"sample"フォルダーがあります。
今このフォルダーは作成したばかりで、中にはないもないはずです。
ここをクリックすると、右向きに表示されていた">"が下向きになるはずです。
ここにファイルを作ります。
"Ubuntu/home/(設定したID)/sample/"
に"main.py"というファイルを作ります。
ファイル名は必ずこれにしてください。
そうしないとファイルの作成がうまくいきません。
"ファイル"より"新しいテキストファイル"を選びます。
そうすると、エディターの画面になります。
ちなみに、ここでは"プレーンテキスト"という扱いになっています。
さて、ソースを入力(コピペ)できるようになりました。
# -*- coding: utf-8 -*-
import kivy
from kivy.app import App
from kivy.uix.label import Label
class MyApp(App):
def build(self):
return Label(text='Hello world')
if __name__ == '__main__':
MyApp().run()
これをコピペしましょう。
コピペ完了です。そうすると、右下はこのソースの言語は"python3.10.12"ですと表記されています。
ここで、WindowsとUbuntuでは開発環境の差分がでることがわかります。
もともと、そういう目的でpythonをインストールしたのでこのままでいいです。
さて、保存しましょう。
"ファイル">"名前を付けて保存"を選びます。
上に(1行目のソース).pyとファイル名が表示されているので、これをmain.pyに変更します。
更に下に"sample"とあるので、ここをクリックすると、保存するフォルダーに"sample"が追加されるはずです。
保存が完了すると、左の"smple"フォルダー下に"main.py"が追加されたことがわかります。
ここで、一旦実行してみましょう。
F5キーを押すと、ウィンドウが出てくるはずです。
これでUbuntuので下準備は完了しました。
最後にbuildozerを使ってapkファイルの作成を行いましょう。
Ubuntuのウインドウでもできますが、ここでは敢えてVSCの中の"ターミナル"で行います。
シームレスな環境での開発が目標ですので。
ターミナルの画面より
cd sample
と入力すると、現在のパスの位置が変わります。
ここで、apk作成を行います。
buildozer init
入力すると。
"File buildozer.spec created, ready to customize!"
と表示され、sampleフォルダーに"buildozer.spec"というファイルが追加されたのがわかります。もしエラーが出るようでしたらUbuntuやVSCの再起動をしてみて下さい。
最後です。
buildozer -v android debug
これを入力してください。
尚、初めてのapkファイルのビルドには時間がかかります。
あと、ネット環境必須です。
約1時間半程待ちました。
以下のようになるとapkファイル完成です。
apkファイルは"bin"フォルダーの下に作成されます。
それをAndroid端末に転送すれば、インストールが行われてアプリが起動します。
これで、Ubuntu環境での調整は完了です。