今のリハビリテーション学というものは、漫然とおじさんが考えていた以上の成果をあげておられるようだ。癌の場合、残りの臓器が無傷だとしても心配は残る。転移していないかどうか。別の臓器に癌が生じていないかどうか……、心配の種は尽きない。
一方、脳溢血でほぼ全身にマヒが広がった人で、歩くのもままならない人が、時間をかけてリハビリの先生が患者と体を結び、歩行の感覚を思い出させるというより、新たに覚えさせる方向でリハビリが進んでいる人を見た事がある。時間がかかりそうだったが、おじさんが思う以上に早くできるようである。
それだけ人間の回復力は凄いということなのかも知れない。自分自身が障害者になろうとしているのに、よく人の事を気に掛けている時間があるな、とお思いだろうが、基本的に人を観察するのが嫌いではないし、回復して行く様を見るのは好きである。もしかしたら、もう退院して元気に買い物にでも行っておられるかも知れない。
きりがないので、これくらいにしておく。
終わり
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