今日皆さんにお知り頂きたいのは、新しい経済学の話である。なんだよ、こんな行動自粛の時期に経済学の話かよ、勘弁してくれよ、と思われるかも知れないが、皆さんは世紀の瞬間に立ち会っておられるかも知れないのだ。

 

 

 実はこの時期ほど、この話を進めるべき絶好のタイミングはないかも知れない。と言うのも、今、コロナ対策の為に、政府は1人に10万円を支給すると決定した。

 

 

 その結果、政府や財務省は、いやでも(意に沿わなくても、不承不承でも)国債を発行しなければならなくなった。よって、日本政府は、ようやくおじさんが今勉強中のMMT理論に基づく経済政策のほんのささやかな一歩を、コロナによって期せずして歩み始めることになったのである。

 

 

 色々とわかりやすい動画はあるが、おじさんが最も理解しやすかったのが次の動画である。

  

 

 

  

 はっきり言おう。おじさんは、近頃、藤井聡京都大学大学院教授がしきりに口に出し始めた『MMT理論』なるものを少しずつ学び出した。まさかこんな古い学問に新しい理論が誕生するなどと言うことがあろうかと疑いながら。勿論、おじさんはいつも言っているように経済については興味を持って読んではみるが、まったく好きにはなれない。だから何時までたっても素人のままである。

 

 

 しかし、諸兄諸姉よく考えてもみよ。世界に200近い独立国があり、それぞれの政府が国家経済を運営している。1776年をアメリカ合衆国の建国と考えれば、約240年の歳月が流れている。毎年毎年国家予算を組み、税金を徴収したり公共事業に支出することにより国のインフラ整備を続けてきた。近代経済理論が誕生し、それを実践する機会は幾らでもあった。経済学者が星の数ほど存在した。そこに新しい経済論が生まれるなどと言うことがあり得るだろうか。

 

 

 短い動画だったけどいかがだったろう。難しいところは一つもなかったと思う。問題はこの新理論にどれだけの信頼性があるかである。新しい理論が提出されたとき、旧理論の支持者・信奉者は新理論を推し進めようとする者に、論戦を仕掛けてくる。ただマクロ経済学は、議論に勝った方が正しいと言うことにはならない。

 

 

 おそらくMMTは単純でわかりやすい。議論には勝つだろう。ただ政府は負けたとしても、一気に変更を行おうとはしないだろう。財政の破綻を招く訳にはいかないのだから理解できないことはない。

 

 

 しかし、このMMTの内容は、これまで三橋貴明氏、上念司氏、元財務官僚だった高橋洋一氏、そしてもちろん藤井聡教授らが、ずっと言って来たことと同じ事だと思うのだが、これまで何故、誰もこの名前を口に出さなかったのだろう。まっ名前があろうとなかろうと、正しければいいのだが。

 

 

 日本は財政破綻しない。この一事で多くの皆さんは安心されたのではないか。ならば、この戦後最大の危機に赤字国債による財政出動をして、どんな事をしても国民を救うのだ、と誰かが言い出してもいいのではないか。

 

 

 MMTとはモダン・マネタリー・セオリーの略のようで、嘘か誠か、麻生副総理が命名したという噂もある。それが真実なら、自身がしっかり学んで、国民の誰一人新型コロナで路頭に迷わせはしない、と安倍首相に言わせて欲しい。

 

 

 インフレに気をつけていれば赤字国債をいくら発行しても構わない。これを実践していると見えるのが中国であり、政治家で興味を持って学んでいるのが山本太郎であるというのが悲しい現実だが、山本が得意の饒舌で、財務省や政府の政治家を議論で打ち負かしてくれれば有り難い。

 

 

総時間 1.18:24

 

 

 超長いので恐縮だが、これを理解して山本はあちこちで議論を吹きかけ、勝っているようだ。それに勉強を続け、学ぼうという姿勢は見直すべきである。

 

 

 おじさんは山本は世紀末に現れるという偽キリストの公算が大きいと見ている。ポピュリズムを利用して社会を何処かへ引っ張っていく危険性がある。最大の懸念は山本の口から愛国・日本人愛を聞いたことがないことだ。

 

 

 疑念を抱きつつも、いい一面は取り上げて褒めるーーこれがおじさん流なのでご容赦を……。

続く

 

  

 by 考葦(-.-)y-…