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エイリアン インタビュー (リーダーズ・エディション): Readers Edition
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さて、エアルの知的レベルはどれほどだったのでしょうか。『……私はドメインの中の347個の他の言語を流暢に話せるが、私はあなたの英語の言語と接触したことはない。』とエアルは淡々とマチルダに述べています。自分は士官でありかつエンジニアだと、その前置きで言っていますから、言語の専門家でもないし、言語の習得が得意とは言えないが、この程度は流暢に話せると言っているとおじさんは読みました。
おじさんにとっては羨ましい限りですが、その英語がどれだけの時間でどの程度まで上達したかはマチルダによって記されています。
各分野の専門家がエアルが軟禁されている基地に呼び出され、エアルとマチルダのテレパシーでの会話の速記録を読まされ、何々を聞いて欲しい、これを聞いて欲しいとマチルダに依頼し、おそらくその回答によって自分の専門知識が生かされると思っての事でしょうが、エアルに尋ねると、エアルは回答を拒否します。
マチルダからの質問の振りをしても、それが隣室からマジックミラー越しに観察しているギャラリーからの質問だとエアルはすぐに見抜き、回答を拒否するので、各方面の権威や高官の人々もお手上げだったと思われます。
専門家達はマチルダの前で激しい議論を戦わせ、マチルダは次に自分が担当することは二度とないだろうと思ったほどだったと言います。しかし、エアルの意向(拒絶?)でマチルダは役職を継続できた結果、我々が今日、目にするような冊子が生まれるという幸運に至った訳です。
その陰には日本語の専門家の存在があったようです。彼の冷静な提案がなければ、エイリアンに英語を学ばせようという発想は生まれなかったと想像します。テレパシーと言っているが、それが正しいとどう証明するのかという意見が出たと思われます。それが結果的に、最悪の形で出た訳ですが、〝速記録〟を読んでいなかったのかと言いたいですね。
マチルダのメモによると、英語を学ばせると決定してから、絵本から始め、英語でマチルダと完璧にテレパシーでコミュニケーションを取れるまで、何と保護してから15日だったと言います。その間、ありとあらゆる分野の本をエアルは要求し、それを揃えて渡すと一晩でそれを読破してしまいます。おそらく数百冊から一千冊に及ぶほど、読破したと推定されます。
その時点でエアルの知識はマチルダの教育レベルを遙かに超えていると感じていたようです。詩の一節や小説の文章など、写真で見ているかの様に完璧な引用をしてきたと言います。
残念なことにこのエイリアンインタビューを通して、日本が登場したのは後にも先にも、この日本の専門家を紹介した際の1度だけです。しかし、これはマチルダのメモであり、エアルからは一言も出ませんでした。
ちなみにエアルは睡眠の必要も食事の必要もなかったそうです。当然、排泄の必要もなく、世話係とは言え、世話の仕様が無い状態だった訳です。
もし、これほどの知的生命体が日本に墜落して、日本人がインタビュー出来たとしたらどんな結果になっていただろうかと、ついつい想像してしまいます。アメリカは軍事的な脅威から、ドメインの仲間が兵器を使用して救出にくるかと問う場面があります。
本音を言えば、エイリアンの軍事技術を教えて貰いたかったのでしょうが、結局、〝サインを拒否した〟との理由で、最後にはドールボディーを拘束して電流を流すという選択をします。つまり拷問にかけようとした訳です。
地球人、それも覇権を狙う大国としては正しい反応と言えるのかも知れませんが、日本だとエアルが話しても良いという事柄の中から。もう少し違う角度で質問をしたと思います。生き字引が前にいるのですから、可能な限り知識を引き出そうとするでしょう。
おじさんなら、IS-BEが誰でも創造力をもっているというのなら、この我々が生存する宇宙(世界)にどうして無数のIS-BEが存在しているのか、と聞きたいと思います。
また、日本の八百万の神は存在するのか、存在するとすれば、どういう位置づけなのか、旧帝国の設置した記憶喪失・催眠プログラムとの関係はと、聞いてみたい気がします。
連続して記憶が繋がっていて、忘れるということがないなら、我々も相当な知識人になれる筈です。
ドメインは旧帝国のような全体主義軍事国家とは一線を画すようですが、エアルも新たな宇宙空間に向かいドメインの領地を拡大するという任務を負った軍人に過ぎないと見ることが出来ます。惑星の知的生命体を奴隷にはしないという点が、決定的に異なる点でしょうか。
近頃、アメリカが月に人を送らなくなった理由は、このインタビューと関係があるに違いないと想像します。
続く
by 考葦(-.-)y-~~~