今おじさんが注目しているのはダイアンという漫才コンビである。
 
 
ダイアン 出典:OWARAI CHUU
 
 すっとぼけたボケの西澤(左)と、うるさい全力ツッコミの――え~と名前が出てこない。奥さんのお婆さんが金持ちで、高校受験に失敗して一浪しているその~……。出てこないので漫才1本観てしまいました。津田でした。
 
 
 確か3度ほどM1の決勝に残っている。津田の方はナイナイのめちゃイケで行われた切れ芸選手権?のチャンピオンか何かに輝き、岡村が気に入って、馬鹿を選ぶ試験を行うシリーズで、回答者として呼ばれたものの、人数が一人多いと言うことで「帰ってくれ」と言われ切れるというお約束の展開を見せ、その後も死装束の恰好でスタッフからの無理難題を愚痴る『ふじ縛霊』というコーナーにもお呼びがかかり、西澤の空気が抜けたようなボケと、津田のきんきん声のツッコミも少しずつ浸透しているようにみえる。
 
 
  笑いのツボは人それぞれと言うが、大阪の笑いが嫌いだという人もいる(だろう)。東日本大震災の時に専門家派遣のボランティア活動の事前打合せに人を行かせた際、何県かは伏せるが関西弁が嫌いだと先方の担当者に言われたと言って憤慨して帰ってきて、宥めるのに時間がかかった事がある。
 
 
 此方が費用持ち出しでお助けしようとして、相手に迷惑を掛けないように事前に宿泊とか食事の実情を調査に行かせた者に対して、虫の居所が悪かったにしても、その発言は異様である。憤慨するのはよく分かるが、派遣を拒否された訳ではないので、水に流して大人の対応をした想い出がある。もちろん、事前調査に行かせた者は綺麗な標準語を使う。アクセントとイントネーションが違うだけである。
 
 
 おじさんは東の笑いでしつこいのとベテランの浅草芸人の笑いは笑えないけれども、サンドイッチマンやU字工事の笑いは好きだし、ナイツは至芸だと思っている。しつこくてもザキヤマの笑いも笑える。だが先の関西弁が嫌いな人に関西方言丸出しの話芸が好まれるとは思えない。
 
 
 関西弁でねっとりした口調の西澤は慣れていただくのに少し時間がかかるかも知れないが、慣れると独特の間の後に飛び出す言葉を期待して待つようになる。今、関西は芸人が手薄である。関西ローカルでは、本来なら使われない芸人がロケなどに出ている。彼等は彼等なりにチャンスとみて鎬(しのぎ)を削っているのだろうが、笑い飯や千鳥の域には遠く及ばない。応援する芸人が全国的に売れることは喜ばしくもあり寂しくもある。
 
 
by 考葦(-.-)y-~~~