近頃、比較的重い役職を退き、読書やブログに時間を費やせると思っていたが、意外とそうでもないことが判明した。
当座の時間を埋めるものが必要だと、古書店でごっそり時代小説を買い、一人の作家のシリーズ物を5、6冊を読んだところで、よくもまあ次から次へと話が続くなと感心し、時代考証というか、話を振れば当然、そちらの知識が必要になり、おじさんから見れば、ほとんど無限に近いような知識がちりばめられていることに驚き、感心しきりで、そちらに気がいって筋が追えなくなってしまう事がしばしばある。
おじさんの人生のテーマは、格好良く言うと「今生のテーマを探す」ことであった。だから、小説は若い頃、どっさり読んで、あとは不思議関係の書物が中心となった。もちろん、不思議関係だけではなく、その時々の、例えばゴルフだとか、釣りだとか、ゲーム、ギャンブル等々の書物が一時的に集中して溜まる時期はあった。
一時的なものは、その都度、憑き物が落ちるようにぴたりと止んで、それぞれの〝趣味〟の本は増えることもなく、再び読まれることもないまま、月(週)刊誌以外は何処かに積まれている筈だ。
そしてまたテーマ探しに戻っていく。
そんな事じゃ、一生テーマが見つからないんじゃないの? と心配して下さる方もあると思うのだが、そのテーマは『生きるとは何ぞや』や『何故、自分が此処に存在しているのか』といったものなので、必ずしも思想書や宗教書ばかりを読む必要もなかった。
そして憑き物が落ちると、次に嵌(はま)るジャンルを、書店でタイトルを読みながら探すという手法が身に付いた。その中で故船井幸雄氏の著書が、おじさんとほぼ同じ方向から現在を見、未来のヒントを得るという事を、教えてくれ、氏にはおじさんの〝すき間〟状態の時、ずいぶんヒントを与えられ、お世話になった。
そこから拡がった部分もあるし、ほとんどがそうだったけれど、『聖書の暗号』などはおじさんの方が早くから注目していた。但し、おじさんは注目だけだが、船井氏は優秀な頭脳をそちらに向け、自ら積極的に暗号解読に取り組まれた。
おじさんが読んだ本は下記の2冊で、船井氏の書かれた本は読んでいない。内容は簡単に説明できるが、少しでも言うとネタバレして驚きの半分が失われる。だから敢えて言わない。
- 聖書の暗号 (新潮文庫)/マイケル ドロズニン
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- 聖書の暗号〈2〉/マイクル ドロズニン
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こんなおじさんのように能力もなく、経済的にも大して恵まれない人間にも、幸せという状態はある。神とは必ずしも自らと真摯に向き合い、日に何度かお祈りを捧げてくれる者でなくとも、幸せであることを許して下さるのである。
おじさんが一種の悟りを得たのは30代半ば、その後、知の要求は沈静化するどころか、むしろその手の本の刊行が急激に増え、かえって忙しくなった気がする。今もこうして本を読み、ブログを書き、皆さんのブログを拝見するという幸せを噛みしめている。
今、嵌っていることは、特定アジアに関する事かな。あまりにも歴史的事実を顧みず、我が国に歴史を直視せよと迫る態度や、自己を客観視出来ずに尊大に振る舞う様子が、ある意味、コントじみて嗤えるのである。しばらくは飽きそうもない。
もちろん、彼らも神を内に有しているし、神へと近づく事も可能である。他民族よりいくぶん時間がかかるかも知れないが……。
という訳で、今は、特ア関連の本が溜まりだしていて、時間が増えた分、そちらに時間が取られ、ブログは進まない。
続く