〝本当の日本の歴史を伝える会〟さんのブログに「のりこえねっと」なる団体の動画が〝ヘイトコメント〟で画面が真っ白になり、「のりこえねっと」が放送を一時中止したという記事が投稿された。


 どんな団体か興味があったのでURLを辿ってみた次第である。


排外主義的なヘイトスピーチや人種差別に反対する運動を展開している団体「のりこえねっと」は1月5日、ニコニコ生放送で視聴者の「ヘイトコメント」(差 別発言)が放置されているとして、ニコ生の番組配信を一時中止する声明をホームページで発表した。近日中にニコ生を運営するドワンゴに対して、ヘイトコメ ントの排除対策を要請し、実現するまではニコ生を利用した番組配信を中止する。』 
                       弁護士ドットコムNEWSより一部抜粋


 「のりこえねっと」は、上記〝NEWS〟に書かれているように、ヘイトスピーチやレイシズムを乗り越えて何かをなさるために設立された組織のようだ。そこで『設立宣言』なるものを拝見すると、立派な事が謳われ、最後に『ヘイトスピーチとレイシズムを乗り越える国際ネットワーク「のりこえねっと」共同代表 一同』となっている。


 途中、 『在日韓国・朝鮮人は、日本による侵略と植民地支配によって生み出された。その存在の歴史性に対する決定的な無知――』という文言があるので、どうやらそういうスタンスの人々が『共同』で設立なさったものと推定される。


 共同代表の方々を拝見すると著名な評論家や作家・学者に加え、アイヌの方や被差別部落解放同盟の関係者のお顔も見える。決して在日韓国・朝鮮人の問題だけを対象にしているのではないと言外に表明されているかのようである。ただ『設立宣言文』は日本語、英語、朝鮮語だけである。まだ各国への翻訳の途中なのかも知れないので、それ以上は触れない。


 今、我々草の根穏健愛国保守にとっては自明であった、朝鮮併合は『日本による侵略と植民地支配』ではなかったということが、嫌韓本ブームで徐々に国民に浸透し、市民の怒りが溜まっている所へ、ニコニコ生放送の番組を流したものだから、こういう結末になることは火を見るよりも明らかであった。


 穿った見方をすれば、それを見越して流したとも推測され、共同代表の面々とその背後にある団体の無言の圧力を背景に、次のステップとして運営のドワンゴに排除を要請したとも受け取れる。


 ヘイトスピーチやレイシズムが〝悪い〟ことは誰でも知っているし、反論のしようもないものだが、ニコ生の本音のつぶやきを運営から禁じさせるという発想も、なかなかに薄気味悪い行動である。


 反論の仕様もない事柄をベースに活動している組織が、必ずしも正しいことばかりしているとは限らないというのが、人生の皮肉であり難しいところでもある。また、厳しい本音を吐露したからといって、人種差別主義者とは限らないし、ヘイトスピーチなど一切しない人がガチガチの差別主義者などということもあり得ないわけではない。


 母国で反日教育を徹底している在日外国人が、日本からすれば無知で誤っている歴史観を日本で振りかざすのは、言論の自由を認めつつも日本人として面白い訳がない。歴史は当事国によって解釈が異なるという大人の認識を日本人はもっているが、もっていない在日外国人が多い。しかも自国から見た歴史を、世界中に撒き散らす行為や、日本に居ながら日本人を無知呼ばわりし、自国の歴史認識を強要するような言説を吐くことに、多くの市民は怒りを溜めているのである。


 わたくし考葦おじさんは、かつては丁寧に一つずつ歴史的事実とその解釈を説明すれば、分かり合えると思っていたけれども、近頃、慰安婦問題辺りから、調査すればするほど、どうしようもない国家・国民は存在するかも知れないと思うようになった。


 もちろんヘイトなスピーチをすることもないし、人種差別的発言をすることもない。但し、反日的日本人に対しては厳しく批判する。


 願わくば、「のりこえねっと」さんが、中国のチベット人やウイグル人の弾圧を、大きな声で世界に発信していただきたいが、おそらくなさらないであろう。この一見公平公正そうな組織の本質を見抜き、無言の圧力に屈せず、ドワンゴはこれまで通りのスタンスで運営していって欲しい。

Twitpicの人気画像より