前回、吉田調書の捏造・誤報を、おじさんは長年の分析から、朝日新聞の社是が日本を貶めることであり、記事はすべてそういうバイアスがかかったものが掲載され、調書もその方針に沿った解釈をしたことが誤報につながったと断じたところ、後に〝スクープ〟をものにした記者が朝日の社内報で自慢げに語っていることが週刊誌で報じられた。そこでおじさんは、あの無様な正反対の解釈が大真面目に読んだ結果だと知り、大いに驚いたということを書いた。



 大真面目だったとすると、おじさんの長年の分析結果である、彼らは何もかも承知の上で偏向報道をしているのだという見方は、かなり朝日を買い被っていたことになる。



 宗教やイデオロギーが人間を偏狭にする事はよく知られている。しかしジャーナリストの集合である新聞社にあって、イデオロギーにどっぷり浸かった記者がある問題を正反対に解釈したとしても、軌道修正する多くの人材が居るはずだとおじさんは考えていたが、それが出来ずに報道してしまったとすると、その組織は全体がイデオロギーに浸かってしまっているか、チェック体制が機能していないか、あるいはその両方であると考えざるを得ない。


朝日新聞社社旗 出典 アンサイクロペディア


 
 そう言えば、誤報がばれたときの対応を思い出すと、一連の朝日の〝謝罪会見〟は、検証自体がピント外れだし、人が聞きたい事がまるで分かっていない、という印象を受けた。初めはそれは何かの深慮遠望に基づいた謀の一つと考えていたが、実は今自分たちが厳しく責められている理由そのものを理解できていない、というのが真実の姿だったのだろうか。


 イデオロギーをバックに物事を行っていると、組織というものはそれに順応した人間が指導層を形成し、それに反発する者や修正しようとする者は排斥されるか、組織の下部を構成する地位に据え置かれる。つまり、社是に心酔し積極的に推進する者しか出世しない組織が出来上がる。


 それが長年続くと、一般人の感覚と乖離してしまい、組織の事業内容によっては取り返しがつかない事態を招来する。今度の朝日のケースではどうか。朝日の事業内容は新聞報道である。そして慰安婦問題は、これ以上ないほど取り返しのつかない事態と言える。捏造に基づく架空の問題を作り上げ、世界に発信し続けた罪を朝日はどう償うというのか。


 しかし、普通の感覚ではそうだが、朝日的真実によれば、吉田清治の捏造話も日韓談合による河野談話も、今世界で拡散している日本の軍部が大戦当時、性奴隷を大量に作っていたという謂れの無い汚名も、そんな事は関係ない、事実、慰安婦は居たでしょうという話になってしまうのである。


 天声人語=「天に声あり、人をして語らしむ」とは、民の声こそが天の声だという意味に解釈するが、朝日は自ら捏造したり誤解したものが天の声と考えているようだ。いや、朝日の意見そのものが天の声であると信じているようだ。今、我々に聞こえてくる天(民)の声は御社が右翼メディアどもが一斉に朝日バッシングをしていると捉えている声そのものである。


 こんな感覚の人間どもを新聞社に置いていてはいけない。総退陣しても、中にはミニ木村がいっぱいいる。朝日的真実を撒き散らすOBもいる。やはりこの会社は存続してはいけない会社だ。不買運動も効果が出るには一定の時間がかかる。かくなる上は、並行して朝日新聞に広告を載せている会社に注意喚起の電話をかけてはどうだろう。但し、大きい声はいけない。静かに紳士的に理路整然と、このような新聞に広告を載せているとかえって御社の信用に傷が付きますよ。あるいは御社の製品のイメージが落ちますし、悪くすればボイコットに発展するかもしれませんよ、と言おう。


 あるいはメールでもよい。朝日を読まないのでどんな会社が広告を出しているのか分からないという人のために、駅の売店でおじさんが買ってもいい。


 またご報告する。