愛犬を失って1年のおじさん、現実にペットを飼うのは止めたけれど、ヴァーチャルで飼うのは大丈夫かなと思い、牧場で貰ってきて飼い始めた……。
すると餌は自分で栽培しなくてはならないようで、畑を作ることになった。
だが、すぐにスタミナが切れる。
どうしようもないので、回復するまで待つ。
回復したので、小麦を植えた。
餌はどうやるのだろう。
餌の製造器を持っていることに気付き器械を押してみると、幾つ作るかを選択し、お任せなのか、自分で選ぶのかなどを決めOKを押すと、瞬時に出来るようだ。
素材3個で1個の餌ができることが判明。足りないじゃん。
畑を増やし、小麦を植える。
小麦はとても早く収穫できる。
でもスタミナが………。水やりに使ったから。
ヤギの〝D.J.〟が腹を減らしている。でも餌がない。
スタミナドリンクが買えると案内が出る。
お金を使わないという約束をしていたが、ペットの命に関わる緊急事態だ。
スタミナドリンクでスタミナを回復し、小麦を収穫、小麦だけの餌を作成、何とか餓死だけは回避した。
苺も早く収穫できるようだ。栄養のバランスを考え苺を植える。
畑を増やす。スタミナ切れ、ランクアップ……、おっスタミナが回復している。
そうかランクが上がればスタミナ総量が増え、かつ満タンになるのか。
ペットのヤギが子供ができるという案内が出たので、牧場へ行く。
預けると3時間ぐらいで生まれるという。
そう言えば、牧場は行ったことがあるけど、ほかの街はどうなっているんだろう。
よくは分からないが、それぞれの分野でランクを上げるようになっているようだ。
クエストをこなしていくと、〝お手伝い〟という言葉が出てきた。
おじさんは、あまり束縛されたくないので、交流が出来ることを恐れていたのだが、PCがお勧めしてくれる人の庭に出向き、水やりをすることにした。
最初は、クエストの為にしていたのだが、立派な庭や豪邸を見るのが楽しくなり、1日に許される60回をフルに使って水をやり続けていたところ、お返しのお手伝いをして下さっていることに気付いた。
そうすると交流ポイントが上がり、料理のことも分かってきた。
そうこうするうちに、ビグ友申請をして下さる方がちらほら現れ、もちろんおじさんの立場でお断りするなんて考えられない。「有り難うございます」とこころで言って、承認させていただく。
ペットが増え、食事にも事欠くあり様で、懸命に作物を作り、ブリードの案内が出るたびに増やしていると、所有の現界が近づいてきた。
ヘルプで確かめようと考えたところ、『牧場へ返す』というボタンがあることに気付き、3頭ほど返したとたん、レベルが上がり10匹飼える数が増えた。
ペットの世話と畑作りに、忙しい日々を送っている。
コーギーのような犬を飼っている達人もいるし、行けるところまでペットを増やし続けるつもりだ。