そもそも一番解決が出来なかった疑問は、全知全能の神が何故(なにゆえ)人を創る必要があったのか、という点だ。


 お遊び? それとも他に何か理由が?


 お遊びというアイデアはかなり本質に迫っていているのではないか。そうであれば、平等に愛を注ぐという仮定もなくなるし、今の見たままの世界が説明できる。


 結局、神を持ち出さなくても、大多数の無神論者の考えそのものなのだが……。


 ここで神は存在しないという結論を得て、無神論者として世を渡っていれば、もう少しましな地位を得たかも知れない。


 だが、おじさんには、同じく片付けなければならない問題が残っていた。


 それは一言で言えば、オカルト全般の理由付けである。


 不思議現象の解明である。


 そのとっかかりは、麻雀であった。


 麻雀をする人は多いと思うが、いわゆるツキというものの存在を否定することは難しいだろう。


 純正九蓮宝燈(チューレンポウトン)をフリテンなしでテンパったとたん、下家に間三萬をツもられたり、一日中、リーチ一発で振り込み続けたこと等々、絵に描いたような不運を目の当たりにする。


 それと神とどんな関係が? と思われるでしょうが、それは後ほどお話ししたいと考えている。