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もう、こんな家にはいられない。
そう思い、バッグに財布、携帯、勉強道具を詰め込んで、家を出た。
少なくとも日が沈むまでは、帰るまい。
そんな、ちょっとしたプチ家出をした。


ちなみに私、いい年こいた大人である。
そんな大人が何故家出なのかというと・・・

理由① 20m先で工事中
    (道路を削る音や振動、作業員の声がとてもよく響く)

理由② 工事の音に反応して、隣の家の犬が吠え続ける
    (大型犬なので泣き声がデカイ)

理由③ どこぞの政党の宣伝カーがうろうろ
    (こんにちは、●●党です、と言うだけ。何がしたいんだ?)

理由④ 宣伝カーにつられ、更に隣の犬が吠えまくる。


こんな状況の中で、12月に受ける資格試験の勉強なんて、無理だ。
なんだか頭まで痛くなってきたぞ。


そんな訳で、車で家を出た。
そしたら作業員たちは休憩中らしく、路上でまんじゅう食ってて出られない。
こちらの存在に気付いて、面倒臭そうにのそのそどいていただいたものの。
工事が終わるまで、自分の家から出るのにも気を遣わなきゃいかんのか・・・。



そうして行きつけの喫茶店にたどり着き、ケーキセットを頼んだ。
が、ケーキのチョイスに失敗した。
スポンジ硬いよ。
なんだかついてない。
しかしそもそもの目的は、騒音から逃れて勉強するためなので
水分の足りないロールケーキをコーヒーで流し込んだ。


勉強は、比較的はかどった。
その喫茶店は陸の孤島みたいな感じで
民家や店舗とは少し離れた所に、隠れ家のようにひっそりとあるから
ランチタイムが過ぎてしまうと、随分と静かなのだ。

うんうん、なかなかいい感じだ。

ルーズリーフにわからない所を書き出しながら
慣れない作業に目が疲れると、ぼんやりと窓の向こうを眺める。

そんなことを繰り返すうち、太陽は沈んだらしく
薄暮の時間になっていた。


・・・やれやれ、そろそろ帰ってもいい頃かな。


勉強道具を片付けて、会計を済ませる。

お店は気に入ってるんだけど、違う店を探さないと。
エンジンをかけながら、ぼんやりと思う。
別に、スポンジが硬かったせいじゃなく。
車じゃないと、来られない場所だから。


しかしこのプチ家出
金がかかるのでできるだけ早くやめにしたい。
(近所の無料図書館は、机と椅子がないのだ)
だけど工事は、今年いっぱい続くらしいのだった。