フラメンコ



それこそまさにイメージにあるスペインのPassion。



フラメンコはスペイン特有の民族音楽と言われているが、15世紀半ば、

インド北部から西へ移住してきたジプシーがアンダルシアに住みつき、そこから生まれた音楽という一説がある。


彼らの褐色の肌と黒髪を見れば、先祖に東洋の血が混じっていても頷ける。


あのギターを弾き鳴らしている姿を想像するに、フラメンコの起源がジプシー音楽といっても違和感はない。



フラメンコを観に行くにはタブラオと呼ばれるフラメンコ酒場に行かなくてはいけない。


セビージャで泊まった宿のスタッフに、ローカル色の強いタブラオの場所を聞くと、
街の中心からそれた立地からか、入場料がタダのところを教えてくれた。
(ツーリスティックなエリアだと入場に30ユーロほど)



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夜11時。


そのタブラオに到着すると、一向に開店する気配がなく店のシャッターは閉まったまま。
店の前で3時間待っているというイタリア人に聞くと、開店は深夜0時だと言う。


近くのバルで一杯飲みながら半信半疑で店の前に行くと、ホントに開いた!


なんと午前0時開店!



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イスが何重にも綺麗に並べられた店内。


ピクリとも笑わず準備するママさん。



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壁には闘牛やフラメンコの古びたポスターや写真が並ぶ。


"フラメンコは生活の一部"そんな一面を垣間見れたような気分になる。



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午前1時頃。


観光客はもちろん地元の人と思われる人も続々と集まり、

開店時ガラガラの状態がウソのような賑わいを見せる。


程なくして、ギター2人とドラム1人が目の前に座る。


今回のタブラオはどうやら、バイラオーラと呼ばれる踊り手がいないタブラオだったらしく、
その代わり野村サッチーバリのオーラを放つ歌い手のおばちゃんがドッシリ座っていた。



突然、あの弦を激しく弾きだしたギター奏者、それにリズムをつけるドラム。

その三人が演奏しながら歌いだすと店の中は一気に沸いた。


マイクを使わないその歌声と、手を伸ばせば届きそうな距離感での演奏。


独特のテンポとリズム。


歌い手のスペイン流のコブシの入れ方‥‥フラメンコだ!!



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演奏者の前にある狭いスペースに、
居ても立ってもいられなくなったお客さんが飛び入りで踊りだす。


すると、どこからともなく相方が出現しダンスが始まる。


これぞ参加型フラメンコ!!

PASSION!



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ヒューヒュー言ってる客席を見渡すと、年配の人の姿も。

午前2時でも眠そうな気配なし。


まさにアンダルシアが生んだ強烈なスペイン文化の一つ。


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会場が十分に暖まったのを見計らって、真打ち登場。


パンチ力のある女性が語りかけるような歌をメロディーに乗せる。

オペラのようでもあり、民謡のようでもある。


言葉はわからなくても感情は伝わる。


それだけ、感情表現が伝わりわすいフラメンコという音楽。


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終盤には、さらにノリのいい飛び入りおじさんとダンス。


うまい下手は関係なく、ただただ楽しく。


Passion爆発!



踊り手がいなかったのは残念だけど、逆にこんなにもローカルな庶民的なフラメンコは、
スペインで、しかも発祥のアンダルシアでしか観れないと思う。


ある意味、昔からの伝統的で特別なフラメンコ。


フラメンコ最高!


ご馳走様でした!!




マラガでゆっくり3泊し、向かった先はアンダルシアの州都セビージャ。
ここセビージャに来た一番の理由はフラメンコ。


というのも、気力が抜けていたマラガでは週末のフラメンコを見逃し、
詳しい人に聞くも平日はやってるかわからないとの事。


しかもマラガよりもセビージャの方が断然フラメンコ色が強いらしい。



闘牛とフラメンコの本場アンダルシア地方。



闘牛は運悪くシーズンオフになってしまって今回は観る機会がないが、

本場フラメンコをここ本場の地で拝みたいの一心だった。


こいつはとりあえず行くしかない!


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荷物をまとめ重い腰を上げてバスステーションへ。


いつものようにチケットをGETして、マラガからセビージャ行きのバスを待っていた時、

人ごみにまぎれて息子を見送る一組の親子がいた。


シワが濃く、足元がおぼつかない小さな親父さん、そして高校卒業して間もなくといった息子。


バスが来るまでの間、何度も何度も息子を抱きしめ、中東・西欧特有の頬を合わせるキスをしていた。


その力強く、息子への愛がダイレクトに伝わる光景に思わず目を奪われた。

息子は突っ立って表情を変えようとしないが、
親父からの力強く、体が揺れるくらいのハグと激励を嫌がらず確かに受けとめていた。



バスや電車の駅ではしばしば悲しそうに別れを惜しむ人たちを目にする。


勝手にキスの国なんて思っていたスペイン。

しかし恋人同士だけでなく親子・友人においてもダイレクトに、一直線の感情を露骨に出す姿は清々しかった。


"言わずともわかる"という文化は素晴しいと思う。


それはお互いがお互いの心に入り込んで理解し合えている状態。


もし、そこでさらに言葉や態度が乗ったなら、

一番伝えたい感情が交換できる最良の方法なのかもしれないなと思った。



自分的に情熱の国っていう表現が一番しっくり来た瞬間だった。



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さてさて、そんなこんなで着いたのはアンダルシア最大の都市セビージャ。


街に着いた瞬間から、この街の居心地の良さと相性の良さを感じた。



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歩いていた隣に建つカテドラル(教会?)がすでに世界遺産だったり、

一階にみやげ物屋が到底あるとは思えない外観の建物とライトアップ。


手ごろに歩いて見てまわれる大きさ。


夕焼けが沈む川沿い。

存在感ある闘牛場外観。


ある通りの角ごとにはフラメンコ酒場だらけ。

暗くなると世界遺産カテドラルの傍でフラメンコを弾くおじさん。



感覚的にここは相性がいい。



実は貯金を気にするあまりスペインに来て約2週間で、まだ一度も外食をしていなかった。
1、2回街角サンドイッチを買った事はあるが食事はすべて自炊。
昼にお弁当のサンドイッチを持って行動するほどの徹底ぶりだった。
もったいないけど、食堂っていうのが見当たらないスペインでは仕方なかった。


スペインに来てパエリヤを食わずには去れない。


ここで絶対食う!!



絶対食う!!



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そして唯一の外食で食ったぞ!パエリヤ!!


しかも迷ってイカ墨パエリヤ!!



日本で食ってもあんまり大差ないんだろうけど、雰囲気勝ちだわ。



食は力なり!





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地中海に面した開けた街、マラガ。


街の規模は想像していたよりもはるかに大きく、駅のショッピングモールや至るところに、

大型のデパートのような建物が建っている。



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                       <ちょっと笑ってしまった銅像>


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       <世界のキャプテン翼>                    <樽の上で一杯>



比較的温暖な気候と均等に並べられたヤシの木の雰囲気も手伝ってか、
どちらかというと緩い雰囲気が流れる大きな街。


街のはずれにある宿から重い腰を上げて向かった先は、やっぱりピカソ!

というものマラガはピカソが生まれた街で、
美術館はもちろんのこと、生家や彼がいた公園などもある事で有名。



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中心部の中世ムードたっぷりな通りを抜けて、辿り着いたのが鳩が羽休めをしているある公園。



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その公園にいるピカソ像。


そしてピカソ銅像の後ろに見えるのが、彼が生まれた建物。


周辺にはピカソを捩ったレストラン、カフェがあり、ここを通る観光客の姿も目に付く。


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とりあえずピカソの生家にIN。


中はそれほど大きな作りになっておらず、一室だけピカソが作業していただろう古びた部屋
があっただけで、その他はピカソが作った陶器が飾られているだけだった。


上層階へはテープが張られ立ち入り禁止。


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作品の中の一つになんとアンパンマンの原型が!!


ここはあっさりパスして、次に向かったのは歩いてすぐのピカソ美術館。


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今回は中でのマークが厳しくて撮影不可。

しっかし、相変わらず楽しませてもらった。


そして段々自分の好みの絵もわかってきた。
足を止める絵のほとんどは色使いが鮮やかなもの。


題名を見ると、『ビーチで寝ている女』や『イスに座る女』など

特にインパクトのあるネーミングは見当たらないが、その絵の表現たるや大胆。


「言われてみれば、まあ見えなくもないかな~。。」


とかいう対象物の捉え方が多いのはたくさんあるが、やっぱりそこに鮮やかな色が乗る事で

対象物に内面的な"性格"が付け加えわれて、イマジネーションがグッと膨らむのが面白い!




あるとき、車椅子を引いた欧米人の年配の夫婦がピカソの絵を指差しながら涙が出るまで爆笑していた。

どうやら旦那が絵を見てふざけて何かに例えていたのだろうけど、

美術館で絵を見て爆笑している姿にビックリした。


逆に爆笑できることにビックリしたと言ったほうがいいかな?


絵を見て喜怒哀楽のいずれかが、見る側にドカンとくる作品なんてそんなに多くないと思う。

少なくとも個人的にはそんなにたくさんの機会はなかった。

新しい楽しみ方がまだまだあるような気がした。



もしかして、笑ってはいけない美術館だっただけ??



ピカソに触れたバルセロナからマラガ。


また新しい興味が一つ増えて、有意義な寄り道だったなぁ。