【第4回再放送】が終わって市販された、
特別機動捜査隊 スペシャルセレクション<デジタルリマスター版> [DVD]
の作品から抽出しました。
市販品なのですが、東映ｃｈで再放送済みで、当方も視聴したことがあるため、過去のブログ記事に補足する形にとどめます。
※ 特別機動捜査隊 まえがき
捜査担当班の詳細については、wiki特捜隊－キャストを参照、また、（本放送）とはNETでの放送、（再放送）とは東映ｃｈでの放送を指します。出演者については配役名を略していますが、本文で書くこともあります。なお、出演者をもっと知りたいときは、リスト特捜隊で検索。
また、1963年公開の、映画版・特別機動捜査隊全2作とは趣が異なることに注意。
なお、オープニングやエンディングで配役名表記がされない作品については、従来の「発声のみの役名については平仮名表記」の原則だと平仮名だらけの文面となります。そこで役名・地名等は、検証本その他を引用、あるいは当方での当て字により、以下表記します。
配役名表記が有るため、従来の「発声のみの役名については平仮名表記」「オープニング・エンディングの表記と、劇中発声・表記が異なるときは、後者を優先」する原則に戻り、以下本文を表記します。例外は、その都度（備考）で示します。
☆・・・#702 消えた一千万円
特別機動捜査隊（第702回）消えた一千万円
（収録DVD)・・・VoL2、disc6、2021年1月13日発売
（本放送）・・・1975年4月23日
（脚本）・・・西沢治
（監督）・・・龍伸之介
（協力）・・・無し
（協賛）・・・無し
（助監督）・・・小笠原猛
（劇中ナレーター）・・・無し
（捜査担当・オープニング表記）・・・矢崎班
田中係長（山田禅二）、鑑識員（田川勝雄）、鑑識員（西郷昭二）、
谷山部長刑事（和崎俊哉）、岩下刑事（岩下健）、保田刑事（船水俊宏）、
桂刑事（佐竹一男）、田坂刑事（倉石功）、矢崎主任（亀石征一郎）
（出演者・エンディング表記）
・・・配役名を省いた、ゲスト全出演者名を以下に表記
戸部夕子、片岡五郎、小松一代、宝井宏冶、旭瑠璃、弘松三郎、晴海勇三、
逗子とんぼ、大山豊、本田竜彦、小野富士子、梶山公彦、冷水良信、和田祐一、
君夕子、中村竜三郎、守屋俊志、目黒幸子、星美智子、浜田ゆう子、六本木真、
高木二朗
（過去のブログ記事）・・・
（補足視聴録）・・・
当作は
>刑事ドラマの面白さは「刑事コロンボ」風進行により充実はしていません
という理由もあり、傑作までは至りませんが、龍伸之介監督の技巧により、奥深い人間ドラマとして充分に仕上がっている内容です。
今回、【スペシャルセレクション】シリーズにより、龍伸之介監督の立石班初期からの作品群を観てきた経緯もあり、「対比の妙」を上手く生かせたものを感じます。これは、（過去のブログ記事）でも触れていますが、「金」「現金」に直面した女性がテーマにあり、それらを「対比」させることで人間ドラマの深淵に踏み込んでいることになります。
しかし、前述したとおり、前半で刑事ドラマの面白さが削減されているのはいただけない、という思いは再見しても同じでした。ここでは、住吉台3丁目の矢崎班捜査場面が冗長に過ぎ、短時間で済ませて被害者・飯島連太郎周辺の捜査に移るだけでも大きく変わると思うのです。
犯人があらかじめわかっていて、それを警察が追及する面白さは、日本とは異なる捜査規範のある外国ドラマだから成り立つのであって、刑事コロンボ風の味つけは特捜隊には不要というのが自分の考えであるのは何度も触れています。特に、硬派的な雰囲気を醸し出す矢崎主任や三船主任（青木義朗）には、どうにも合わないような気がします。当作が、上記のような修正を加えていたら、最後まで真相がわからないドキドキワクワクする秀作になっていたと自分自身は感じています。
さて、当作をもって、矢崎班の岩下、保田両刑事は退場（？）という形になり、神谷刑事（山口暁）、岩本刑事（萩原信二）にチェンジします。本来なら、#654 矢崎班 緊急出動せよ から観続けないと矢崎班の編成はわかりにくいのですが、三船班が関根・畑野・石原...etcなど個別の活躍譚が制作されたのに対し、矢崎班では個別の活躍譚が谷山部長刑事の#679 渇いた道 くらいしか無かったことも一因だと思われます。それだけ、矢崎班の若手刑事（岩下、保田）の印象は薄い。
まあ、チェンジ後の2人の刑事も印象があったかというと？がつき、矢崎主任の存在感が大きすぎたゆえに、テコ入れでレギュラー交代ということになったと思われます。保田刑事を演じた船水俊宏は、後継番組・特捜最前線で何度かゲスト出演していることもあり、個別の活躍譚があったらどうだったか？ と興味のあるところです。