※ 特別機動捜査隊 まえがき

捜査担当班の詳細については、wiki特捜隊-キャストを参照、また、(本放送)とはNETでの放送、(再放送)とは東映chでの放送を指します。出演者については配役名を略していますが、本文で書くこともあります。なお、出演者をもっと知りたいときは、リスト特捜隊で検索。

また(出演者)は、エンディングで、一列~三列で表示された男優・女優に限定しました。

 

【#496  闇の中】

 

(本放送)1971年5月5日

(再放送)2015年9月3日

(脚本)国弘威雄

(監督)吉川一義

(協力)警視庁

(協賛)無し

(捜査担当)三船班

西本係長(鈴木志郎)、鑑識課員(上田侑嗣)、鑑識課員(新田五郎)、

関根部長刑事(伊沢一郎)、畑野刑事(宗方勝巳)、岩井田刑事(滝川潤)、

荒牧刑事(岩上瑛)、石原刑事(吉田豊明)、三船主任(青木義朗)

 

(出演者)

大辻伺郎、赤座美代子、長谷川弘、水村泰三、守屋俊志、柴田秀勝、根岸一正、

岡部健、加藤嘉、村上不二夫、山本麟一、藤原釜足、北林早苗

 

 

(あらすじ・予告篇から)

※当時のナレーションをそのまま聞き写しています

 

1ヵ月前の前の金融業者殺害事件の犯人を追って、

高速道路工事現場に潜入した三船主任は、

犯人の投げたダイナマイトのため、

犯人の情婦と3人だけ坑内に閉じ込められる。

真っ暗闇の坑内の中で、三船主任のアリバイ崩しは、

一歩一歩進められる。

再び起こる落盤、

生と死の極限に追いつめられた犯人と刑事・・・。

そこにあるものは限りない憎悪か!?

それとも暖かい人間性の回復か!?

次回、「闇の中」に御期待ください。

 

 

(備考)

 

 

(視聴録)

金貸の水田げんぞう(加藤嘉)が殺害された。三船班は、借り手の飾り職人(藤原釜足)の線から、娘・静子(赤座美代子)に着目する。静子の勤めるクラブに出向いたところ、殺害時刻には、酔ったママ・和田優子(北林早苗)を自宅に送り、その後バーテン・竹内(大辻伺郎)が来訪、そのまま揃ってママの自宅にいたという。出前のラーメン屋の証言もあるものの、捜査陣の中で三船主任はただひとり、静子の態度と竹内の用意周到な証言に疑問を持つ。

2人を追って、尾高峠トンネル工事現場に赴く三船主任と畑野刑事だったが、追いつめられた竹内のダイナマイトにより落盤が起こり、三船・竹内・静子の3人は坑内に閉じ込められてしまう。工事現場所長(山本麟一)をはじめ、部下たち(守屋俊志、水村泰三、伊東昭夫)や畑野刑事の救出作業のなか、三船班本隊が到着。

果たして3人の運命は・・・。

 

当作は、金貸殺害事件を発端として、刑事・容疑者が閉じ込められる極限状況を描いた、刑事ドラマの範疇を超えたアクションドラマに仕上がっています。極限状況に遭遇すればなかなか計算通りに物事は進まず、それを打開するのは日ごろの行ないというか人間性であり、それを三船主任の行動と態度で示した作品でもあります。

 

事務所→救出現場→トンネル内、の繰り返しにげんなりする方もいるかもしれませんが、自分はサスペンスの盛り上げ、ハラハラドキドキさを引き立てるのに、ギリギリの繰り返し回数とみて成功したと感じました。また、「#493 牛乳と洋傘と 殺人鬼」の逆バージョンでもあり、三船主任の潜入捜査にも似た、なかなか考えたつくりで1971年当時では斬新だったのでは?

 

13分40秒までは発端となる事件の経過、残り30分強を極限状況描写、メインをトンネル坑内に置いたことで、ストーリーも分散することなく面白く見れました。また、大物俳優や常連俳優が脇を固めるなど、ある意味贅沢な作品です。工事現場に出向くくだりが説明不足かなという感はありますが、極限状況描写で忘れてしまうほど。

ただ、現在に置き換えると、こういったドラマ作りが一般化しているので、若い方から見ると物足りなさがあるかもしれません。

 

4月28日からの再々放送だと秋口になるのでしょうか? 実見していただければと思います。

 

(2017年11月29日 全面追加)