※ 特別機動捜査隊 まえがき

捜査担当班の詳細については、wiki特捜隊-キャストを参照、また、(本放送)とはNETでの放送、(再放送)とは東映chでの放送を指します。出演者については配役名を略していますが、本文で書くこともあります。なお、出演者をもっと知りたいときは、リスト特捜隊で検索。

また(出演者)は、エンディングで、一列~三列で表示された男優・女優に限定しました。

 

【#459  裸の狂宴】

 

(本放送)1970年8月19日

(再放送)2015年4月30日

(脚本)小滝光郎、鹿谷裕一

(監督)北村秀敏

(協力)警視庁

(協賛)ロンド海水着、目黒マツヤ、葉山マリーナー

(助監督)加島忠義

(劇中ナレーター)島宇志夫

(捜査担当)藤島班

鑑察医(仲原新二)、鑑識員(上田侑嗣)、鑑識員(新田五郎)、

関根部長刑事(伊沢一郎)、森田刑事(北原隆)、山崎刑事(高島新太郎)、

荒牧刑事(岩上瑛)、岩井田刑事(滝川潤)、藤島主任(中山昭二)

 

(出演者)

木下清、小杉真理、建部道子、石川敏、田中佐世子、加藤欣子、高田英伸、

上野綾子、酒井由莉、駒村クリ子、美穂まさ子、関芳枝、佐藤明美、

<アンサンブル・ポロニヤ>鈴木一誠、畑中稔、武藤更生、寺内馨、

雨宮かずみ、吉尾ちづ

<東映演技研修所>池上野里子、堀江節子、望月晴子、真船康子、

河野洋子、川崎恵子、佐藤都代子、中原正之、藤瀬春代、宮下勝

青木美香、花上晃、宮川洋一、如月寛多、磯野千鳥、新井茂子、勝部演之

 

 

(あらすじ・予告篇から)

 

アルコール中毒の元写真家が殺害された!

被害者と離婚したはずの女の不可解な行動が、

事件を複雑なものにしていった。

栄光の座を求めて、今を時めく前衛写真家に群がる人々・・・。

刑事たちの必死の捜査に挑戦するかのように、第2の事件が起きた。

謎の女、浅原節子が殺害されたのである!

もろくも崩れ去る虚名に、必死にすがりつく者たち・・・。

真夏のいらつく太陽をよそに、陰湿で残酷な事件が相次ぐのだった。

次回、「裸の狂宴」に御期待ください。

 

(備考)

・木下清の特捜隊への出演は、当作以降、空白期間があったものの【第3回再放送】の終盤に続々と出演、現在は俳優引退しているとのこと(恐怖の追跡 ~あの人たちは今?~より)。

・参考視聴録=【補足】#459 裸の狂宴

 

 

(視聴録)

岩井田刑事と撮影助手・梶たくや(木下清)との衝突が、やたらに目立つ作品でした。体制側に反発したり一獲千金に憧れ実現を目指す若者の姿、これに焦点をあてれば衝突は避けられないですね。再放送実見のときは、この点が鼻につき(#450以前がどういう風潮の作品だか実見していないこともあり)、面白味のない作品だなと思っていました。体制側を叩けば支持(視聴率?)を得られるという、短絡的な制作姿勢が見え隠れしたからでしょうか。

 

ただ、今回再見したところ、写真家・原田貴光(勝部演之)の撮影スタイルをいやらしく描いた点、ゴルフ場・海岸で晒した本性、海岸で梶を見つめる友子(小杉真理)の姿も並行して強調している意味に、遅ればせながら気づきました。これならば、理想と現実の狭間で生きているのが人間だというメッセージと捉えることもでき、再見しなければ、当作は最低評価の認識のままでした。まあ、それでも岩井田刑事の最後の謝罪は、とってつけたようでしたが(笑)

 

それでも、団地での実地検証では、

・明るい部屋から見てベランダの後頭部に気づかないか?

・草薙阿里沙(新井茂子)の部屋へ行くまでの時間経過が少なすぎないか?

・事件当日も検証日も同じ靴というのは本人供述のみ(上着は違っている)?

・フラッシュ焚かれたとき、犯人なら外を見ていないと阿里沙の部屋は分からない?

というツッコミが想起されるので、作品の仕上がりとしてはやはり?かも。

それに、現像室の見取りはざっとでもいいから、最初に触れてほしかったですね。

 

あと、予告篇での浅原節子という表現は、節子(建部道子)は増川四郎(花上晃)の前妻であり、離婚したから旧姓に戻ったということで納得。その割には、別れた夫の自宅や近辺に出没したりと、離婚したとは思えない行動をとるのも?がつきます。

 

こういった矛盾というか?がつくところが目立つのは、今回は脚本家が2人いるので、この番組への意気込みが互いに異なったからとも考えられます。中井義プロデューサーはかなりの権力者的存在だったことが、荒木芳久 回想記 で指摘されています。当作では2人の良いところを出そうと担当させたところ、噛み合わなかったのかもしれません。

 

(2017年11月21日、全面追加)