今年も1.17が巡ってきました。
昨年に引き続き、コロナ禍で追悼行事も縮小されています。
加えて、今年は東遊園地の整備工事のため、エリアも縮小されています。
それでも、東遊園地に行って手を合わせてきました。
誰に言うでもなく「おかえり」という言葉をつぶやいてしまいます。
水面に浮かぶ白い菊の花を見つめていると涙がこぼれそうになります。
身内が亡くなったわけではありませんが
なっちゃんの同級生や、近所のお世話になったおばちゃんの顔を思い出します。
毎年、ここ、東遊園地に来て手を合わせることでやっと私の新しい年が明けるような気がしています。
今年の文字は「忘」
忘れない事、忘れたくない事、忘れてしまいたい事・・・
生かされている命であることを深く、深く感じる日でもあります。
あの日、突然お星様になってしまったたくさんの命に恥ずかしくない生き方ができていますか?
当時、なっちゃんは小学校1年生でした。
普通学級に入れていただきましたが、
なかなかみんなについていくことができませんでした。
担任のO先生は心配する私をいつも励ましてくださいました。
震災の前の週、いつものように放課後、なっちゃんを迎えに行きました。
教室にはもう一人、男の子が一緒にいました。
O先生はニコニコしながら彼に言いました。
「N君、なっちゃんが困ってる時はちゃんと助けたってな!」
N君と呼ばれた彼は
恥ずかしそうにうつむきながらも
「うん」と頷いてくれました。
普段から口数の少ないおとなしい男の子でした。
「うれしいな。おばちゃんからもお願いね(*^o^*)」
N君はにっこり笑ってくれました。
その翌週・・・・・あの震災が起きました。
しばらく経ってから
N君が崩れた家の下敷きになって
お母様と二人、亡くなったことを知りました。
生きていたら・・・今日、ふと思いました。
きっと優しい青年になっていたことでしょう。
ひょっとしたら、結婚して家族もできて、子供の手をひいて公園に行くようなパパになっていたかもしれません。
無念でなりません。
私の記憶の中には小学校1年生のN君が照れくさそうに微笑んでいます。
それぞれの1.17の記憶があります。
忘れないこと、忘れられないこと、忘れてはいけないこと。
生き残った私達には語り継ぐという使命があることを改めて思い返す日でもあります。
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