ベラスケスがぶっ飛んだ。。。 | ネコのつぶやき

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「アランフェス協奏曲」

 

 

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ず~~~~っと行きたいな~と念じていた(願っていたのではなく、念じていたのですよ)

兵庫県立美術館で開催中の「プラド美術館展」にやっと行って参りました!

 

 

もうね、言葉が出ないよ。

圧巻です。

よくぞ、海を越えてこれだけの作品を持って来てくださいました!!!

 

行ったこともないスペインの風を感じたひと時でした。

なんて贅沢なんでしょうね。

 

「ジェノバ救援」というタイトルの大きな一枚の絵に心惹かれました。

戦いに勝利したことを偉い人に報告に来たような一団。

その中に一人の少年がいます。
年のころは小学校の4年生?5年生?

鎧を着た大人達の後ろに位置してるんだけど

なぜだか、彼だけいわゆる”カメラ目線”なのです。

 

他にも魅力的な作品に溢れていましたが

妙に気になった一枚でした。

 

 

で・・・そのスペインの風を感じながら

併設展も一緒に鑑賞してきました。

 

大好きな小磯良平さんの絵を眺めながら

またまた幸せな気分に浸って最後のブースにたどり着きました。

 

 

受付で係の人に唐突に声をかけられました。

 

「こちらの展示物は全て触っていただけますが、どうされますか?」

 

「??????」

 

 

美術館で作品に触れるって何ごと?

 

 

それが、県美プレミアムとして開催中の「触りがいのある犬~中ハシ克シゲ」と題された展示会でした。

 

最初は正直、どっちでもいいや~と思ったのですが

その展示会の解説を読み進めるうちに「これは絶対に触っていくべき!」と思い直しました。

 

中ハシさんが飼っている犬。

その姿を残したいとその犬にそっくりの彫刻を作ります。

見た目はそっくりなのに、たまたま目を閉じて触ってみたら違ってた。。。

見てそっくりなだけじゃなくて、触った時もその犬が感じられる彫刻にしたかったのに。。。

 

見ごたえのある形と触りがいのある形は違うということに気が付きます。

 

彼は目隠しをして手の感覚だけで彫刻を作りました。

見た目はちょっと変です。
これ、なに?と思います。

 

 

 

目を閉じて、見た目では粘土の固まりのような形を触ります。

 

 

そしたらね・・・わたし、不覚にも涙が出そうになりましたよ。

ただの粘土なのに、触っていると指先から命が伝わってくるような感覚を覚えました。

 

 

時々、視覚障害の方が作った造形物に出会います。
それは触れないことが多いので比べることはできないのですが

この犬も同じような工程で作られたものです。

 

見たものと触れたものは違うのです。

手で触れているだけなのに、私にはその犬がとても穏やかに過ごしていることや

飼い主にかわいがってもらっていることが

指先から、手のひらからズンズンと伝わってきました。

 

 

先に観たベラスケスがぶっ飛ぶような感動でした。

(ベラスケスさん、ごめんなさい。。。)

これまた全く違うジャンルなので比べようもないのですが

あれほど感動して会場を後にしたスペインの風を思いっきり吹き飛ばすような衝撃でした。

 

夜中に布団に潜り込んでくるニャンズの温かな体温や

柔らかい毛並みや

甘えてすり寄ってくる感触は

目で見てはいなかったりするのですよね。

その時も手のひらから伝わる彼らの命を感じていることに

改めて気が付きました。

 

 

プラド美術館展も最後に触った粘土の犬も

そこには大きな命の歴史がありました。

大昔のスペインの画家が描いた作品群からは

その当時の人達の活き活きとした姿を。

粘土の犬からは、家族として暮らすその犬の幸せな姿を。

 

兵庫県立美術館という場所に行って

大きな大きな時間の流れを楽しんできました。

会期は10月14日までです。

タイミングが合えばぜひ!

粘土の犬も触ってきてね。

 

 

 

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