先週、DeqX(model HDP-5)による、スピーカーの調整をしてもらった。
DeqXは、スピーカーマネジメントとか、サウンドオプティマイザとも呼ばれるが、
スピーカーの測定をもとに、ルームコレクションまで行うプロ用のイコライザだ。
スピーカーマネジメントなどとも呼ばれる。
同種のものに、トリノフやストームオーディオがある。
こうした本格的なイコライザと同列に論じるつもりはないが、AVアンプを買うと、まず間違いなく、
類似の機能がついている。パイオニアのMCACCproやヤマハのYPAO、DENONのAudysseyなどだ。
また、ピュアオーディオ用途には、アキュフェーズのグライコ DG-68などもある。
こうした製品群は、3つの機能がある。
1 スピーカー特性測定
スピーカーの裸特性を測定する。スピーカーを部屋の真ん中に移動して部屋の影響をないようにしたうえで、
スピーカーユニットに1m以下にマイクを近寄せて、L/Rそれぞれ測定する。大型SPでは、移動を伴う大変な作業になる。
2 ルームコレクション
リスニングポジションで、スピーカーが発生する音を、部屋の音響特性ごと測定する。ここで1次反射の影響を除去する、つまり、位相の補正を行う。スピーカーの裸特性がわかっていないと、出す能力がないのに無理に補正することになる。
3 イコライジング/ボイシング
主に周波数特性を平たんに、あるいは、狙ったカーブに整える。
AVアンプでは、多数のスピーカーの音量をそろえたり、メインchの特性に合わせたりもできるが、基本はグライコの機能で行っていると思う。アキュフェーズのグライコができるのは、3の機能だけである。
AVアンプでは、こうして整えた音に対して、ドルビー処理、Auro-3D処理のデコーダーを加えて、さらにコンサートホールとか、ライブハウスの響きを加えたりもできる。
さて、1ができるのは、DeqXだけである。というより、行う必要がある。
また、イコライジングでも、ターゲットカーブにそろえたあとに、本当にターゲットカーブになっているかどうか、再測定して検証し、必要に応じて追加補正できる機能があるのも、DeqXだけである。
優れた機能をもつDeqXであるが、先週の調整の最中に、異常動作をきたした。
マザーボードの異常とみられる、明確な不調である。
電源リブートなどの処置で、1-3までの作業はなんとか終えることができたが、作業終了後、また異常をきたした。
仕方がないので、代理店に送付したところ、マザーボードには、168pinの接点があり、その接点が長年の使用で汚れていたようだ。念入りな洗浄で、念のためファームの再インストールで復活したという。
僕のピュアオーディオ装置では、このDeqXがマルチチャネルデバイダを兼ねており、これがないと、音を出すことができない。しかも、AVマルチチャネルのLFEはDeqXにつながっており、AVも満足な低音を再生できなくなる。
来週に、我が家でオフ会があるのだが、中止のお知らせ、を出そうかと考えていた。
壊れていれば、マザーボードの入れ替えだし、そうなると日程アレンジが見えなくなるうえ、deqXの部屋での再調整も必要になる。それに僕自身もあれこれ出張や日程が決まっているため、次回は、あるとしても、半年は先になるだろう。
そう思っていて、困ったなと思っていたのだけど、復活したとの連絡を受けたことで、決行できそうだ。まずは良かった。
この週末に、センドバックされるので、音だししてみることにしている。