欧州(&米国)と、日本の文化が違うなぁ、ということが、終わりと始まり、で強く感じる。

たとえば年末年始の音楽。

日本では年末にベートーベンの第九がどこでも演奏される。

欧米だと、年末に第九、という感じはない。

あれはお祝いの音楽であり、年末に〆の音楽ではないのだ。

と思っていたら、昨年末、ロイヤルフィルの演奏で、第九があった。

なんとLSOの本拠地、バービカンホール。

クリスマスフェスというタイトルだったから、〆ではなく、
クリスマスのお祝いだったのだろう。

なるほど。

ドイツに限定するならば、年始の音楽になっている。

新年のお祝いということであれば、やはり、お祝いの音楽ともいえる。

戦後、1951年にバイロイト音楽祭は再開されたが、こけら落としは第九だった。

バイロイト祝祭合唱団をフルベンが振ったその録音は、第九の中でも特別な音源だ。

サントリーホールの落成記念でも第9が演奏された。
サバリッシュがN響を振ったと記憶している。

週の終わりと始まりという点では、仕事の流儀としても違いがある。

欧米流では、週の終わり、金曜日に1週間のサマライズを行う。
アジェンダがメンバーから出るので、それに関して必要に応じてシェアするなり、ディスカッションしてoutput(=意思決定)が行われる。

 だから、週末はゆっくり、仕事のことを気にせずに過ごせる。
気分もあらたに、週初からアゲーの気持ちで仕事に入れる、というものだ。

日本流だと、シェアなり、ディスカッションは、週の最初、月曜に行われる。アジェンダもない。

月曜日は、週のスタートであり、特に午前は連絡ごとが最も多いので、そんな忙しい中で、意思決定を伴わない、意味のない社内会議に午前から参加するのは効率が下がる。

週の最初から、サゲーの気持ちが入るのだから、どうしようもない。

先進国最悪のビジネス効率の悪さが、こんなところにも出ている。