マルチチャンネルSP 入れ替え計画 11 Rh問題
マルチch SPで、自分なりに問題を発見し、多くの問題を解消できた。
まず、セッティングの場所で、音場の正確な再生を、一定程度確保できた。
2層 5.1chのリプレースで、音色の統一感を確保できた。
だけれど、ゴールにはたどり着いていない。
しっくりこない理由を、もう少し明確化するために、いろいろ試してみると、大きな要素が見えてきた。
前回のブログで掲載したグラフに答えがあった。
Rhが、我が家でのマルチchにおける、ボトルネックであったのだ。
このグラフでは、フロントよりも音量が出るチャネルは、サラウンド、サラウンドバック、リアハイが際立つことがわかったのだが、
もっと多くのケースで、
フロント2chがかなりの音量を出すシーンに限定して、他のチャネルのスペクトラムを測定したところ、一番最初に限界の音量に達するのは、Rh(リアハイ、サラウンドchの真上)のスピーカーだ。
心配していたセンターは、全然余裕なのである。
これは意外であった。
結局、せっかく買いそろえたKEFであるが、音色がどうしても合わないので、取り外した。
代えて、パイオニアの同軸ユニットだけのスピーカーに代えたところ、音色の統一感は解決した。
でも、リアハイが、音量が大きい時についてゆけない。
なんと、フロントchより 数dBは大きな音を要求されるのである。
その瞬間のスペクトラムを見ると、中心周波数は200Hz以上である。
当然、もっと低い音も入るので、200Hz以下をLFEに担当させると振幅は楽になる。
その分を担当するスーパーウーハは、持ちこたえられるか?
デノンのAVアンプのマニュアルを見ると、リアハイの低音は、後方のサブウーハ1台が担当する。
でかい音量を入れて、音圧が出るか、スーパーウーハを試してみる。
あらら、まったく問題ない。ひと安心。
では、さっそく、Rhのクロスオーバーを最適化する。
このスピーカーの最大音量の状態を聞く。
当然に、アンプの最大出力を超えていないことも確認しないと、アンプのせいでSPが壊れる。
音量とSP能率からアンプの出力は逆算できるので、余裕があるかどうかは、事前に計算できる。
よし、大幅に余裕があるので大丈夫だ。
アンプの余裕があっても、SPは限界音量で動くので、この状態を長続きさせると、SPが壊れる。
注意しながら、200Hzから、少しずつ下げてゆく。
なるべく短時間だけ聞いて、音が歪まない事を確認し、しばらくしてから、また、もう少し下げてみる。
しばらくしてから、というのは、耳の保護と、スピーカーの熱を冷ます、という両方の保護のためだ。
辛抱強く、これをくりかえす。
歪まない範囲でなるべくクロスオーバーを下げるのである。
最適なクロスオーバを設定すると、100Hzもしくは120Hz。
デノンのアンプでは、100Hz以下は10Hz刻みだが、100Hz以上は刻みがもっとラフになるので、
110Hzという設定はできない。
ピュアオーディオ機材ではないので仕方ない。
とはいえ、瞬間であれば、100dB位まで出せることがわかった。
チューニングしないKEFでは、せいぜい90dBであったので、10dB程度は稼げたことになる。
機材を壊すので、なんどもできることではない。
これで良し、にしよう。