前回は、マルチch(昨日はAuro-3D)における、各chの、ソースに入っているピークのスペクトラムをupした。
前回の資料を、わかりやすく、平滑化した曲線で、かつ、すべてのchを、自分の備忘録として一枚のグラフにしたものがこれだ。



これをみると、Rh Sb Cの各チャネルは、100-200Hzの再生能力を特に求められていることがわかる。
僕のシステムでは、前方2本、後方1本の3本のサブウーハがあり、近傍のサラウンドスピーカーの低域も担当する方向性onの設定をしているが、この特性を見ながら、手動で各スピーカーごとに、クロスオーバー周波数をそれぞれ最適化している。

こうした細かな作業によって、小型SPで頑張っているサラウンドチャネル群の低域における分担を減らすことができるので、再生系全体としての、最大再生音量を極大化できるのである。

具体的には、13chそれぞれを
F
C
Sr
SB
FW
Fh
Rg
TM
Ch
Ts

という系統にわけて、最大音量でも担当チャネルの低域が確保できるよう、音圧計とスペアナを観ながら、クロスオーバーをチューニングする。

 

音圧が確保でき、かつクロスオーバーが低い、という2つの矛盾する要素を最適化するものである。

音の方向性は、100Hz以下ではわかりずらいとされているが、人によって感じ方が異なるので、事前に、自分の耳で、何Hzまでは方向感を感じるか、テストしておくとよい、その周波数以下がクロスオーバの目標値と一致する。僕の場合は、80Hzを目標にした。

このチューニングを行うと,音質の破綻なしで最大音量を6dB程度、上昇させることができる。

だからとても重要な作業なのだが、AVアンプにオマケでついているマイクを使った自動計測の機能では実装されていない。こうした単純極まる作業こそ、自動化してほしいものだ。

ところで、各サラウンドチャネルの名前は、ドルビー、デノン、Auro-3Dなど、各社各様で、よくわからないので、僕が使っているデノンのマニュアルとAuro-3Dのホワイトペーパ―で作成した、スピーカー端子と設置位置を番号でリレーションを示す図も張り付けておいた。


スピーカ- ケーブルにも番号を振っておき、こうした図と照らし合わせることで、AVアンプにあれこれ配線する際に
効率的にワイヤリングできる。

こうした下準備もまた、やるとやらないでは、トータルの作業や、メンテナンスに要する効率が変わってくると思う。