昨日、Auro-3D屈指のハイエンダー、X1おやじ邸にお邪魔した。

以前から、いろいろな方々の訪問記で、写真では見知っていたので、
一度訪問してみたいと思っていたのだが、おもわぬ機会に恵まれた。

なんと、新居を構えて、AVルーム(マルチチャネルとスクリーン)と、
リスニングルーム(2chピュアオーディオ、スクリーンなしアナログ付き)
を、独立させているというのだ。

まだ、引っ越しして1カ月しかたっていないので、音だしの段階であるという。
そこに、AUro-3Dの面々に交じって(いや、僕も面々の1ひとりとして)訪問
させてもらった。

いってみると、これが凄い。

高い天井、広い部屋。
ものすごいエアボリウム。

その中に、堂々と鎮座しているウィルソンのALEXX.
X1は聞いたことが何度もあるが、その系統のSPである。
思ったよりコンパクトなSPに見えるのは、部屋の広さ故であろう。
実は200キロgを超える巨体である。

そのほか、Auro-3Dでいう1Fを構成するシステムは、ウィルソンのセンター
スピーカーや、昔でいうsystem5(5か6か7か 僕にはわからぬが、
いわゆるWATT/PUPPY式の組み合わせ式のSP)という、ウィルソン社製で
統一されている。

2F3Fは、KEF(たぶん同軸2wayの小型SPの同じモデル)で統一されている。

スクリーンは170インチという。

 

これほどのエアボリウム部屋を確保し、これほどの機材をそろえている人は、
なかなかお目にかかれない(少なくとも僕は初めてだ)。


米国に、戦車(しかも動く!)を趣味で集めている人を知っているが、そうした
エンスーでもオーディオに関しては案外控えめな機材であるのだ。

ここまでが前場。

昼食に、おいしい手作りの本格カレーをいただいて、
後場に隣にあるオーディオルームに案内してもらう。

こちらの方が部屋が広いことにおどろく。
天井も「ものすごく」高い

かつて訪問した、Cello Music and Film System 社や、JMlab(Focal社)の
開発のための視聴室 よりもエアボリウムがある、といえば凄さが伝わるだろうか。

スピーカーは、FocalのユートピアEM。

ウーハは電磁石でドライブする、フォーカルのハイエンドラインに位置する。

Wilson ALEXXと同様、それぞれのユニット箱の位置関係を、視聴位置との距離に
応じて変更するレバーもついている。
こんな感じ

 

SPは、なんと もう一組ある。
YGアコースティクスのソーニャの最大構成。
ウーハータワーが独立しているフルシステムで、たしかXV3という名称だったと思う。

駆動するアンプはボルダーの2150。アルミの塊、100kgもの巨大なモノアンプで、
これ4台を駆使する。

フロントエンドは、アナログプレーヤーが3台、これをフォノイコ、プリを経て2系統
のSPをそれぞれ駆動するパワーアンプに導かれる。

この部屋で、この機材で、悪い音になるはずがない、とは思うが、
なにしろ、機材を置いて部屋の整理が終わったばかりという状況だから、
この段階で音をあれこれ言うこともできない。

ただ、どうしても 2つあるSPの比較はすることになるけれど、
他のAuro-3D友の会の皆さんの意見では、YGに人気が集中した。

でも、僕自身はフォーカルの方がよかった。
YGの方がレンジが広いし、高域はクリアに伸びているのだが、低域の解像度は
Focalの方が上と感じた。設置場所で変わると思うけれど、音場もFocalの方が深い。

考えてみたら、25年前にFocalのG Utopiaを選択したのは、低域の解像度に惚れたからだ。
比較対象は、Wilson X1、そしてcello Strad Grande MaseterだったがFocalの魅力を
昨日改めて感じたことになる。

   *    *    *
感想を一言でいうと、どちらの部屋も、もの凄い。

 

でも、まだまだこれからでしょ、という感じもある。
今後、塗料やら基礎やら、建物自体が安定するのに1年くらいはかかるからし、
その間も、建材が乾燥して変化するので、機材を変えなくても音が変ってゆくと思う。

そうしたプロセスも楽しみながら、音の調整を進めてゆくんだろうなぁ。

なんとも、贅沢な時間。

夜は、皆で外でおいしいお酒と食事を楽しんだ.

X1おやじさん、いろいろなおもてなし、ありがとうございました。
(今日もつづいていると思うけれど)。