今回は、DVDaudio(trueHD96k 5.1ch)で出ている盤を聞く
アリスクーパーが1973年に出し作品だ。
この時代、glamorous Rock(グラムロック)というジャンルがあった。
ハデなメイクをして衣装もキラキラ。聖飢魔Ⅱとかキッスを想像すると、
メイクや衣装はわかりやすいと思う。
代表的なミュージシャンは、Tレックス、シルバーヘッド、デビッドボウイだ。
米国ではアリスクーパーしか頭に浮かばない。
こうしたアーティストたちは、中身がないかというと大間違い。
どのバンドも、素晴らしい音楽性であった。
アリスクーパーの場合、さらに首に蛇をまいて登場していたというから、
とにかくすごいのだ。
さて、このアルバム、ロック アルバム番付というものが仮にあったら、
3役クラスには入っているはずの、ものすごい名盤だ。
LPレコードでは、変形ジャケではないが、アリスクーパーの写真や
お札のポスターなどが入っていた。
さっそく3曲ほどピックして聞いてみる。
Billion dollar babiesは、ボーカル、ギターが時折サラウンドchに出現するが、
本来はもっとシンプルに聞くべき曲である。
fレンジは、スペアナで見るかぎり、十分に広い。
でも、LPで聞いても似たようなものである。
frontRch(DVD-A)
でも、実際に聞くと、ドラムスやベースの低音の重さが不足していて物足りない。
スーパーウーハーが目に見えてブルブル震えるほどにmixしてほしかった。
unfinished sweetは、このアルバムでは唯一、サラウンド感がある。
右側のサラウンドchで擬音が浮かんで、なんだか耳がかゆくなる感じがあって堪能できた。
DVD-A SR Rch
なんと50Hzまで伸びている。
no more Mr.nice guyでは、ほとんどサラウン感がないmixとなっている。
時々のハーモニー音声では、サラウンドchで出しているが、音量が控えめ
でもあるし、前方に定位しているボーカルを邪魔するしで、
特に意味を感じない。
全体を通して、5.1chストレートに聞くのが良く、もとの2chのものよりは
多少は良い程度。
オリジナルマスターテープを駆使して力を入れてマスタリングしたもの
ではない感じである。
なぜ、わざわざDVD-Aで出したんだろう。
もしかすると、ライブ映像付をエサに売りたかっただけではなかろうか。
unfinished sweetだけは、イマーシブ感があったが、特に傑作と言える曲でもない。
他の曲は5.1化の価値を見出せなかった。
Auromaticで13.1ch化しても、5.1chと大きな変化はない。
イマーシブ感 ★★★ (DVD-A dolby true HD 96k5.1ch)
イマーシブ感 ★★★☆(DVD-AをAuromaticにて13.1chに拡張)
オリジナルソースのステレオ感 ★★☆



