今日は、マーラー2番を聞く。
この演奏は、SACDでも5.1マルチチャネルで出ているが、
BDでも出ていることに気が付いた。
DTS-MA 5.1ch(96/24)で収録されているが、
Auro-3D 9.0ch(96/24)でも収録されているではないか。
2016年9月18日の録音というから、
ブレクジット住民投票(6/23)が行われた3カ月後、
2か月後にトランプ候補がヒラリー候補に勝って(11/9)、
次期大統領として決定的になった年だ。
ところで、
Auro-3Dの商用BDは、はっきり言ってゲテモノばかりで、
なんども聞く価値がない(と思える)割に高価である。
こんなの、誰が買うんだろ。
(普通、買わないでしょ)
とさえ、思う。
しかし、これはロイヤルコンセルトヘボウ管弦楽団(RCO)である。
欧州では誰が数えてもtop5には入るオーケストラだ。
RCOは、欧州でも大変な人気オケだ。
大陸のオケでは、ベルリンフィル、ウィーンフィル、
と並ぶ3大オケなのだ。
(イギリスが抜けている?はい、欧州に島を入れないのが僕の流儀です)。
なぜか日本ではアムステルダムコンセルトヘボウ管弦楽団と呼ぶが、
ロイヤルコンセルトヘボウ交響楽団、と訳すのが正しいとは思う。
昔の人が、ロイヤルというと英国のイメージが強いので、
アムステルダムに置き換えたのだろうか。
まぁ、どうでもよいか。
とにかく、この価値あるソースを、Auro-3Dフォーマットで
出しているのは奇跡であり、喜ばしい。
探せばあるんだね。
そして、このソースのch数には意味があると思う。
9ch。
dtsよりはマシだが、最もおいしい2chが入っていない。
Auro-3Dの最も特徴が出る、第3層の2chが存在しない、ということだ。
クリープのないコーヒー、
古いか。
赤ワインとチーズのないフランス料理。
なんだか、未達の不満があるのだ。
こういった録音で重要なのは、演奏だけではなく、
雰囲気、エアーだと思う、
つまり、観客込みのホールの音。
これは、行かなければわからないが、
疑似的には家で再生できるはずだ。
それを可能にするのが、マルチチャンネルオーディオであり、
最高峰がAuro-3Dだ。
しかーし。
この録音には、本物のホールの魅力が十分に入っていない。
これをみよ。
なんと、
高域も、低域も、圧倒的にカットしている。
うーん。
高名なオケで、しかも演奏もよいだろうに。
せっかく買ったので、もう少し、しゃぶりつくそう。
試しに9chを13.1chに拡張して聞くと、高さが出て心地よいが、
特に声の成分はエコー成分が全体に付与され、お風呂の音になる。
しかもPAを通した固いような音になり、要するに
カラオケのような音になる。
シンフォニー♪重視の場合は、9.0chのまま(ストレートデコード)
の方が良い。
期待して1カ月も待っただけに、残念ではある。
いや、商用BDとして、音がAuro-3Dで入っているだけでも良しとしよう。
Auro-3Dという世界を味わたい僕には、十分にありがたい。