巫(かんなぎ)の林 紗妃です。
先週の土曜日は、イナリヒメのお呼びかけで太宰府の天開神社までお出かけしてきました。
 
 
本当は、週末の土曜なんて行きたくなかったのです。
だって、人混みに紛れてウンザリするに決まっています。
かといって始発の電車に乗るために朝早く起きるのも、自信がありませんでした。
 
 
思案した挙げ句、「行けたら結果オーライ」ということにして、ちょっとだけ早起きしたら、自分のタイミングで出かけようということになりました。
それなら何が起きても、きっと自分のせいにできます。
 
 

 
熊本から太宰府は、電車の方が早いのです。
JRで大牟田駅から西鉄に乗り換えると、駅前に電車を利用したステキなカフェがありました。
中を覗くとイスもそのまんま。
でも、目的地まで小一時間あることを考えると、休憩するのには気が引けます。
後ろ髪を引かれるようにして、広場をあとにしました。
 
 
太宰府駅に着くと案の定、大勢の参拝客が。
ツアーの団体もグループもいて、わいわいと賑やかです。
 
 
しかし、私はただでさえ人混みが大嫌いな上に、ひとたび巫モードになると、ますます雑音が気になってイライラするのです。
遅く出てきたのを棚に上げて、ちょいとプンスコしながら改札を出ました。
 
 

 
本日は天神さんに用がないので、参道の通りも避けてぐるっと車道側へ歩きます。
道を外れると途端に人の気配が少なくなるので、巫としては大助かりです。
日中の日射しは真夏かという照り具合でしたが、日陰のある道に誘導されたので、意外と快適に歩けました。
 
こんな配慮もしてくださって、イナリヒメさまさま、です。
 
 
天満宮に沿ってゆるやかな坂をまっすぐ行くと、大きな鳥居が見えてきます。
ここが、外から入る入り口です。
人の少ない以外に、こちらから入るメリットはもう一つあって、それは長い石段をショートカットできること。
のんびりとマイペースで歩けたおかげで、ギスギスしていた気持ちも落ち着かせることができました。
 

 
そういえば、新緑の季節に来るのは初めてなのでした。
たいていは真冬か、去年も少し肌寒いお花見の頃だったのです。
 
スタスタとまっすぐ歩けば、奥宮もすぐです。
 

 
祠に入って、一年ぶりに手を合わせます。
「豊かさとは?」と聞かれて、うまく言葉にできなかったので、答える代わりに魂を”さし出し”ました。
だって自分で考えるより、神さまに見てもらった方が早いと思ったからです。
 
結果的にそれが功を奏したのでしょうか、仕事しては「成立」したように思いました。
それがナニか、と聞かれても困るんですが。
 

 
表の社殿でも手を合わせます。
ふと上の方に意識が向くと、天の運と地の気を分けて頂いたような気がしました。
ああ、どちらか一方でもダメなんだ。
両方でなけりゃ、豊かさの流れに乗せられないのです。
 
それは、自分と神さまと言い換えることもできます。
自分だけでは、選択の可能性が狭まります。
でも神さまだけでも、乗せることはできません。
 
豊かさも二人三脚で、受け入れていくものなのです。
 
 
 
さて、私はこのとき何も知らないで、ただ行って帰っただけでした。
神社にいたのは10分ほどでしょうか。
神さまとの時間に、滞在時間はあまり関係がありません。
どこまで通じることができたかどうか、ただそれだけです。
 
 
その「通じる」という結果が、どうわかるかは後日のお話。
続きます。