「心技体」という言葉があります。
精神力(心)・技術(技)・体力(体)の総称。スポーツ界でよく使う、とデジタル大辞泉にあります。
競走馬に当てはめると、技術は能力と言い換えられるかと思います。
全く、心技体三拍子揃った競走馬に出会いたいものです。
すでに募集、もしくはラインナップを発表しているクラブがいくつかあります。
日夜DVDを視たりカタログを読み込んでいる方もいることでしょう。彼らの言うところの “当たり”を引くために。
個々人の努力でどこまでそれに近づけるか。最良の結果を導き出されることをお祈りします。
ただ中には、ともすると、「好成績を挙げる馬を探し出すこと」を目標にしているというよりは、「『好成績を挙げる馬を探し出したこと』をみんなに凄い!と言われること、自慢すること」に軸足がかかっている方を散見しますね。
同感できるかどうかは別にして、ご本人の必死さは伝わります。
個人的には、クラブ募集に各牧場から提供される中には、その時点で心技体三拍子揃うと見立てられた馬はほとんどいないと考えています。
一部の牝馬のみ、将来牧場に繁殖として戻すための優先権確保でクラブ提供する例はあるかと思います。
(キャロットさんの元同クラブ所属馬のキャロットさん優先提供がどれほどの縛りがあるのかは知りませんが)
心技体三拍子揃う評価の馬は、やはりセレクトセールやセレクションセールに上場されます。
牝馬二冠のデアリングタクト(ノルマンディー)、皐月賞優勝・ダービー2着のエポカドーロ(ユニオン)もセレクトセール出身ですね。
牧場もいち企業です。良い出来の馬はできるだけ高く売って高収入につなげなければなりません。
セールで数千万円〜数億円の評価を得られる可能性があるなら、そちらに向かうでしょう。
ノーザンファームや社台ファーム他、有力馬を多く輩出している牧場も飼料や設備、人材招聘・育成などそれだけの投資をしているはずですし、何よりあの広大な敷地を維持管理するのはかなりのコストがかかっていると思います。
そういうわけで、僕もDVDも視ますしカタログも目を通しますが、そこにラインナップされている馬はもともと何かあるという前提です(セール出身馬除く)。
もともと馬体の見極め方も分かりませんが、脚が曲がっていると言われても馬体が緩いと言われても特に気にはなりません。
歩様の踏み込みが浅くてものんびり歩いていても、その撮影時はそうだったのだという程度に割り切れます。
(何度も撮り直しして、ベストの絵なのでしょうが)
むしろ気になるのは、その馬が身を置く環境です。
馬は学習能力の高い賢い生き物です。環境にも、慣れる時間の長短は個体差あるでしょうが、順応していきます。
ただそれは環境に左右されることも意味すると思います。
圧倒的な力で牝馬二冠を制したデアリングタクトですが、少なくとも杉山晴紀厩舎だったから勝てたのであり、比較して恐縮ですがランキング下位の厩舎で同じような結果を出せただろうか。
ランキング上位厩舎でも“ノルマンディー”だからという先入観が入ってチャンスが少なかったのではないだろうか。そういう風に考えます。
僕は預託予定厩舎を参考にします。
ユニオンとターファイトは1歳馬募集、預託予定厩舎は発表されています。
ですので応募予定はほぼ固まりました。
シルクと東サラはまだですね。
その情報を一日千秋の思いで待っております(笑)。
最後まで読んでいただきまして、ありがとうございます。