以前の記事で、正念場のことについてくどくど書いた時がある。


人生において正念場とはいかなる時のことなのか?今でしょ!


の話。


音楽業界について詳しく知らない人には何も変わらない気がするかもしれませんが、今はメジャーやインディーズの差があまり無い。

昔の様なこういう生き方するにはこっちに進むしか道は無いなんてこともなく、いかようにもできる。

ただし、難易度の高い道もあるわけで、やりたい様に皆ができるわけでは無い。


昨日の記事の様に、好きな事を仕事にさせてくれない世の中、みたいに他人のせいにしてたら何も始まらない。

仕事にする事が出来ないのは優れていないから、そのままです。


前回記事にしたのは、メジャーデビューしたスタッフがミュージシャンとしてやっていけるかどうかの正念場でした。

この方は割と力を持ったプロデューサーがついており、その方の力なのか本人の魅力なのかライブハウスはそれなりにお客を集めることもできるし、ツアーで全国を回ったりもできる。

しかし、ファンの年齢層が高い。お金は持っているので内輪で盛り上げることは出来るが、ブレイクまでまで持って行くのは微妙なところ。やはりロックなどは若い子にウケないと人気があるとは言い切れないし

この程度だと音楽では到底食べていけない。だからうちで働いている。


だから正念場なのだ。


音楽で食べていく、となるとどの程度なら出来るのだろう。

ヒット曲があり、その曲でテレビに出られるほどであれば印税である程度は暮らせますね。

自分専用のスタジオを持つだとか、海外で自由にレコーディングしたい、とかになるとどんな曲を発表しても当たり前にヒットする、レベルでしょうか。


昔、すごーく売れたのに原盤権をアーティストが持ってなくてアーティストは忙しくなっただけで大して儲からなかった、などという話がある。

こういう事がたくさんあった。

権利関係やビジネスの設定が細かくあるのだけど、制作をすることに手一杯のアーティストはそういうことまで頭が回らない。

売れると何故だか、頭が回らない→誰かにやらせる、に切り替わる。

やらせる、という発想が思考を停止させる。

だからそういう不条理に感じる出来事が起きてしまっていた、と思うのよ。


自分たちの作品で儲けたレコード会社が別のアーティストを育成したり、宣伝したりするのに使われることに納得できない人たちが、自分たちでマネージメントする会社を作る。


でもまあ会社を作るとか、そもそもそれなりの資金や仲間を集めていないと簡単には出来ない。

今いる有名なYouTuberとかは、撮影や編集など完全1人でやっているという人は少ないだろう。

1人でも始められるけど。


1人から手伝ってくれる仲間を引き入れる、引き入れた仲間をビジネスのパートナーとしてお金を払って専門的にやってもらう様にする、会社にしてお金の面をやってくれる人を雇う。

そうやって切り替わっていく局面全てがは正念場だと思う。決断しなければならない所。


前置き長くなってしまったけど、今、正に正念場を迎えたバンドのメンバーが目の前に。

ゆるく正社員として働きながらバンド活動をしようとしていた子が、急にバンドが人気が出て忙しくなってきて、以前社員で働いていた会社と両立できなくなり会社を辞めた。

が、まだ音楽で食べていけるレベルでは無いので希望の働き方ができる会社に就職しようとしていたがなかなか見つからず、派遣とかアルバイトで生活するしか無い、となった。


で、うちでアルバイトしたい、って事で。


でも今アルバイト募集してないんだよね。


私の職場は、正念場というか、そういう局面にゆる〜く存在してる子が集まってくる。


ドラマとか漫画とか見ててもそういう自分探しのお年頃なんだよね。

適切なアドバイスはできないし、結局自分がやりたい事をやるしか無いし、やって上手く行ってもいかなくても、後悔しない方を選択した方が良いというか。


正念場だね、という若者にたくさん出会った日。


私の最近の正念場は少し超えた感じ。