イキウメ 関数ドミノ
(作）前川知大
（出演）浜田信也 安井順平 盛隆二 森下創 大窪人衛 温水洋一 小野ゆり子 太田緑ロランス 川嶋由莉
6月19日 サンケイホールブリーゼ
病院前、見通しの悪い交差点で起こった車と人との事故。しかし車は人の数センチ手前でまるで透明な壁に衝突するかのように大破。人は無傷。車に乗っていた助手席の人が重傷。
目撃者の一人がこれは特殊な人間「ドミノ」が起こした奇跡と主張する。彼の発言は荒唐無稽なものだけど次第にその考えを裏付けるような出来事が起こり始める。
世界はある特定の人物を中心にして回っているとする考え「ドミノ幻想」
またまたイキウメの魔訶不思議な世界を感じてきました。
この「ドミノ幻想」を目撃者、保険調査員達が検証していくんです。
最初は、彼以外は信じてはいませんでしたし、私も信じていませんでした。
が、これが段々とね・・・
信じる事の大切さと怖さの中に、ドミノと思われる存在の純真さとドミノの存在を暴こうとするものの羨望と嫉妬を絡ませたストーリーに没頭しました。
「ドミノ」と思われている人・左門役の浜田信也さん。いつも人間離れした雰囲気を醸し出している人なので、この役ピッタリ。だから段々と信じてしまうのです。
最初にドミノの存在を主張した男・真壁役の安井順平さん。理論的な言い回しでこちらも信用してしまいます。二人とも上手いですよ。
真壁の主治医・大野役 小野ゆり子さん。女医似合ってたな～
意外なゲスト 温水洋一さん。温水さんはさんまさんや生瀬さんの舞台で良くお見掛けしましたが、役的には大体情けない役が多くって。
今回は検証に協力はするけれど物事を見極める中立的な役割だったかな。しっかりした人でした。
で、信じられると思えたらラストのどんでん返しでドンと落とされた。参った。
安井順平さんの最後のセリフにゾワッと。心ザワザワします。
やはりまたまた自分の事だったり、今の状況に通じる所に行きつくんですよね。
こわっ面白かったです。