イキウメ 天の敵
（作・演出）前川知大
（出演）浜田信也 安井順平 盛隆二 森下創 大窪人衛 小野ゆり子 太田緑ロランス 松沢傑 有川マコト 村岡希美
6月11日 ABCホール
ジャーナリストの寺泊（安井）は菜食の人気料理家・橋本（浜田）に取材を申し込む。彼は難病で、妻（太田）が橋本の食餌療法を学んでいたのがきっかけ。
戦前に食餌療法を提唱していた長谷川卯太郎という医師と橋本が似ていた為、孫だと仮説を立てて取材をしていったが、橋本は自分が長谷川卯太郎本人だと言う。彼は122歳！何故？
食べる事は生きる事。
食べる事は出来なくなるけど、永遠の命と若さが保てるならば、どうしますか？橋本は人間の血を飲んで命と若さを保っていたのです。
橋本を演じた浜田信也さんが数奇な運命を淡々と可笑しく話すのが悲しくて…
その療法を試す人、拒否する人。
奇妙な話だけど、生きる事、自分がどんな風に生きたいか考えさせられる舞台でした。
彼の話を聞き、その姿・形を見て 最後に寺泊が出した答えは・・・
その答えに安心しポロッと涙が出てしまいました。
小野ゆり子さんが橋本の妻と助手の二役を。自分だけ老いていくのが耐え切れず同じ道を選んだけど、食の自由を奪われ苦しむ妻。彼の事を理解し血を提供していた助手。全く違う女性を見事に演じられててとても良かったです。
昨年観た舞台「太陽」がとても良くて今回も観に行ったイキウメ。
何だかハマりそうです。
秋にも公演があるので、観に行きたいです。
