映画雑感 9月 | Charming Voice

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映画や好きな俳優さんのこと

 怒り  公式サイト

「この人を信じる」 そんな事を言葉にしますが、何をもって信じると言えるのか、本当に心からその人を信じているのか、難しくなってきました。

「キネマ旬報」の記事でプロデューサーの川村さんが「怒る人ではなくむしろ、怒れない人達が出てくる。日々怒れないで言葉を飲み込んでいる状態こそ”怒り”だと原作者の吉田さんは提示している」と。成る程。

妻夫木君の涙、宮﨑あおいさんの慟哭、謙さんの背中。が”怒り”を表していると思います。

オールスターの共演。それだけでなく新境地に挑戦されていました。

妻夫木君と綾野君はゲイカップル。同居したとか。綾野君が捨てられた子犬状態でした。

宮﨑あおいさん、風俗嬢の役。驚き。

松ケンさん。ある事情で素性を明かせない男。先日観た「ふたがしら」の弁蔵とは別人のように影がありました。彼のお芝居はいつも凄いと思います。

広瀬すずちゃん。身体張って頑張りましたね。こういう役を引き受けたの少し驚きました。(追記:後で知ったのですが、オファーじゃなくて自らオーディションを受けに行ったんだって!もっと驚いた!)

彼女の同級生役の佐久本宝君がまた良かった。

森山未來さん、怪物です。

衝撃的な内容で、終わった後暫く言葉が出ませんでした。登場人物の自分への怒りが心に突き刺さり沢山泣きました。

 

最近、よくここで怒っている私ですが・・・それ、どうなのかなぁ。

 

 秘密 THE TOP SECRET 公式サイト

死んだ人の脳内を映像化して事件を暴く第九の人々の葛藤を描いたミステリー。

1回目観た時、脳内映像が凄くて何度も何度もその世界に引きずり込まれそうになったので見終わった後ドッと疲れました。

なので2回観に行きました。う~ん、もう一つなんですよね。なんだろう、色々細かい事に拘りすぎたのかな。そういう監督さんなんだけどね。登場人物の描写がイマイチよく分からなかったです。でも薪と親友の鈴木、そして青木と眞鍋が対峙する所は涙が。

人の脳内を覗くという行為はその人の秘密を知ってしまう事で、そしてそれが自分の記憶にもなってしまう。人の事まで背負えないし、他人に自分の全てを知られたくないですよ、私は。

大森南朋さん演じる眞鍋刑事は、原作にはない役。私達の気持ちを代弁するような役だったので、とても共感は出来ました。かなり荒々しい役でね。こういう南朋さんの役は好きな方です。初日ライブビューイングがあったので観に行きました。栗山千明さんの大胆なドレスに驚いてました。そして映画の中と素のギャップに萌えました。大森南朋ファンはこのキャップにヤラレている人多いです。(゚ー゚;

 

 イニシエーション・ラブ 

恋愛下手の大学生と歯科助手の出会いを描く「Side-A」、遠距離恋愛を経て彼らの関係が終わるさまを追う「Side-B」の2部構成で描かれてます。

公開時、観た人はネタバレしないように言われてましたね。そうですね、ネタバレしない方が楽しめますので、ネタバレしません。

前田敦子ちゃんはしたたかな女の役が似合いますね。

 

 超高速!参勤交代リターンズ 公式サイト

前作が面白かったので、続編も観に行きました。

善悪ハッキリしていてテンポも良く、家老の悪知恵も面白いし、ラストの殺陣も迫力あって、とても楽しめました。

 

 だれかの木琴 公式サイト

美容師に必要以上に執心する主婦。最後まで引き込まれました。

常盤貴子さんの静かに狂い、戻りまた狂う演技がジワジワと怖かったです。

心の隙間を埋める「少しの特別」が欲しいのでは。髪を触られるって特別ですよね。

池松君演じる美容師は、ストーカー行為を気味悪がってはいるものの、きつくは言えない。優しいのかどうか。彼の彼女が主婦の家に乗り込んで行った時も、彼女の方を怒っていて、ちょっとミステリアスな部分があるんですよね。彼もまた少し怖い存在でした。

だけども池松君はいい声だなぁ。こんな美容師さんがいたら、通いたいです。