賢者 | サイレントルーツの実

サイレントルーツの実

先住民文化と歩く毎日のつれづれ。
食・子育て・自然農・鉱物や菌類。癒し。語りべ。
民族楽器とともに語る昔話への道・先住民の方々との日々。
淡路島移住生活・母子疎開支援

皆様、こんばんは。
淡路島と言うのは面白い人がたくさんいます。
過疎でじじばばお年寄りがたくさんいて、暇をもてあましている充実した暮らしをしているせいか、
やたらと○○の達人がいます。
俳句に短歌、刺繍、経済界では松下さん(奥さんが淡路島出身)、サンヨーさん(奥さんの弟さんね)。阿久悠さんも淡路出身。物理学者の田中正平さんも淡路島。

ホント、素敵な暮らしをしています。ご本人も言っているけど「淡路島は老人天国」なんだそうです。
私の住んでいる淡路島・洲本市は老人率40パーセント以上で、超高齢化社会の見本のようなところです。空気、食べ物もいいのも手伝ってか、大正生まれの人はごろごろいて、97~100歳以上も結構います。
で、韓国語中国語がしゃべれたり、書道の達人だったりするので認知症でもやたらと漢字に詳しかったりしてヘルパーで訪問した時に教えてもらったりしてます。

今日は久々のオフ日で夜まで何も予定がないので、ひらめいて我が家の大家さん、本屋さんの、成錦堂(せいきんどう)に立ち寄ると出会いが。
(この成錦堂さんは地元、淡路島との接点・交流をし続け、子供たちを見守り続けているところなので環境、教育、歴史などちょっとした資料館よりも情報が集まっていて、日本中から人が訪れるところです。そしてなぜかアイヌにも詳しい)

「こどものかがく」も書いてた元理科の先生でとても有名な先生(名前あげてもいいのかわからないので書けない。)が来ていて、なぜか意気投合、今度遊びに行くことに。
この先生、淡路島の自然観察による智恵が半端じゃない。食べれる野草から生態系、地層学も。はっきり言ってマキノ植物図鑑よりも詳しい。そして淡路島復興(淡路島は阪神淡路大震災の負債が未だにあるのです。復興は時間がかかるんだよ)の智恵も。
淡路島の貴重種を残そうと長年尽力されていました。
人格も素晴らしい方でした。

「本を読み知ることで、心の目が開かれはじめるんだよ。なんでも心の目で見ないとな。なんでも徹底的に観察するけれども、そのことに関して本で調べつくして初めて比較検討ができる

と淡々とやさしく静かに語られていて、その言葉の深さ、広さ、慈愛にノックダウンされてしまいました。

賢者というのはこういう人のことを言うのだね。
 この出会いがどこへつながっていくのか、今から楽しみです。