さて今宵は僕が覗いたある光景の話
夜の種族のみなさんこんばんは。
静寂をたたえた夜の時代、芸術が魔術だったころに思いを馳せて
さて今宵は僕が覗いたある光景の話
地中に埋もれたその場所を覗た
男が音を紡いでいる
その淡い音階の中で女が歌い始める
二人が生み出す時間の彫刻
聴衆の記憶の中で形を与えられ
音楽という塊になる
陽炎のような女の声
ガラスのエコー
そして歌は突然終わる
命がそうであるように
そして無数の彫刻がその場所に残り
魂の住処となった
今夜もまた、静寂に帰ろう
www.silentgraphic.jp
静寂をたたえた夜の時代、芸術が魔術だったころに思いを馳せて
さて今宵は僕が覗いたある光景の話
地中に埋もれたその場所を覗た
男が音を紡いでいる
その淡い音階の中で女が歌い始める
二人が生み出す時間の彫刻
聴衆の記憶の中で形を与えられ
音楽という塊になる
陽炎のような女の声
ガラスのエコー
そして歌は突然終わる
命がそうであるように
そして無数の彫刻がその場所に残り
魂の住処となった
今夜もまた、静寂に帰ろう
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さて今宵は箱の話
夜の種族のみなさんこんばんは。
静寂をたたえた夜の時代、芸術が魔術だったころに思いを馳せて
さて今宵は箱の話
その箱と初めて出会ったのはパリの小さなギャラリーでした。
雨上がりのひんやりとした夕暮れでした。
十点ほどの箱がそれぞれひっそりと白い台に置かれていたように記憶しています。
驚いたことに一つ一つの箱の中に「静寂」が閉じ込められていました。
そのようなものが形として存在する事が信じられませんでした。
拒絶するでもなく誘うでも無くただそこに「静寂」があるだけなのですが、無性にその「静寂」を自分だけのものにしたいという欲求に駆り立てられました。
その日初めて僕はジョゼフ・コーネルという作家を知り、今でもその「静寂」の虜です。
11月1日から11月30日まで渋谷のspumaというカフェギャラリーで個展をします。
「星を紡ぐ場所」というタイトルで星の絵をいくつか展示しますが、3点だけコーネルを模倣したボックスアートも展示します。ご興味があれば是非訪ねてみてください。
http://www.spuma.jp/
今夜もまた、静寂に帰ろう
www.silentgraphic.jp

静寂をたたえた夜の時代、芸術が魔術だったころに思いを馳せて
さて今宵は箱の話
その箱と初めて出会ったのはパリの小さなギャラリーでした。
雨上がりのひんやりとした夕暮れでした。
十点ほどの箱がそれぞれひっそりと白い台に置かれていたように記憶しています。
驚いたことに一つ一つの箱の中に「静寂」が閉じ込められていました。
そのようなものが形として存在する事が信じられませんでした。
拒絶するでもなく誘うでも無くただそこに「静寂」があるだけなのですが、無性にその「静寂」を自分だけのものにしたいという欲求に駆り立てられました。
その日初めて僕はジョゼフ・コーネルという作家を知り、今でもその「静寂」の虜です。
11月1日から11月30日まで渋谷のspumaというカフェギャラリーで個展をします。
「星を紡ぐ場所」というタイトルで星の絵をいくつか展示しますが、3点だけコーネルを模倣したボックスアートも展示します。ご興味があれば是非訪ねてみてください。
http://www.spuma.jp/
今夜もまた、静寂に帰ろう
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さて今宵は詩、タイトルは「植物時間」
夜の種族のみなさんこんばんは。
静寂をたたえた夜の時代、芸術が魔術だったころに思いを馳せて
さて今宵は詩、タイトルは「植物時間」
優雅な鉄骨が絡み合う教会のような植物園の片隅で
男が待っている
遠くから聞こえる掠れた鍵盤の音階
男の鼓膜はもうかすかにしか震えてくれない
天井から降り注ぐ柔らかい光
男の目は白濁し、光と影が混ざり合う
何を待っているのかさえおぼろげになるほどの時が存在し
植物達の時間の中で男は朽ちて行く
優雅な鉄骨が絡み合う教会のような植物園の片隅で
現れた女は男の隣に座る
溌剌とした唇で男の名をつぶやく
男の鼓膜はもうかすかにしか震えてくれない
女の溌剌とした瞳が男を見つめる
男の目は白濁し、光と女が混ざり合う
男は女の柔らかい腕の中で最後の息を吐く
遠くから聞こえる掠れた鍵盤の音階
そして女は待ち始める
植物達の時間の中で待ち始める
今夜もまた、静寂に帰ろう
www.silentgraphic.jp
静寂をたたえた夜の時代、芸術が魔術だったころに思いを馳せて
さて今宵は詩、タイトルは「植物時間」
優雅な鉄骨が絡み合う教会のような植物園の片隅で
男が待っている
遠くから聞こえる掠れた鍵盤の音階
男の鼓膜はもうかすかにしか震えてくれない
天井から降り注ぐ柔らかい光
男の目は白濁し、光と影が混ざり合う
何を待っているのかさえおぼろげになるほどの時が存在し
植物達の時間の中で男は朽ちて行く
優雅な鉄骨が絡み合う教会のような植物園の片隅で
現れた女は男の隣に座る
溌剌とした唇で男の名をつぶやく
男の鼓膜はもうかすかにしか震えてくれない
女の溌剌とした瞳が男を見つめる
男の目は白濁し、光と女が混ざり合う
男は女の柔らかい腕の中で最後の息を吐く
遠くから聞こえる掠れた鍵盤の音階
そして女は待ち始める
植物達の時間の中で待ち始める
今夜もまた、静寂に帰ろう
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