何も手離さずに復活を求めるモノ達への讃歌~Vol.3 | からくり万華鏡 ~二次元スピ・ライター(本家) の、日常フィジカルアセスメント(笑)~

からくり万華鏡 ~二次元スピ・ライター(本家) の、日常フィジカルアセスメント(笑)~

くるりと回せば世界が変わる。
光と闇。陰と陽。嬉と怨と……。
くるり、くるくる回していけば。
幾万、幾億のうたかたが。
夢の中へと。
あなたを誘う……。

けれど。

 

『私の心』の一部は。

 

既に理解していた。

 

己の限界は。

 

とうに過ぎていることを。

 

このままではいずれ。

 

力尽き。

 

その場に倒れ伏すのも時間の問題だと。

 

『私の心』の一部は必死に考えた。

 

どうしたら。

 

死なずに済むのか。

 

どうしたら。

 

この永遠に続く煉獄の苦しみから。

 

解放されるのかを。

 

ただ、ただ。

 

必死に考え続けた。

 

そして、やはり。

 

第三の選択肢へと辿り着いた。

 

 

 

『死』への恐怖に怯えることもなく。

 

この煉獄の苦しみからも解放されるには。

 

無に還るしかない…と。

 

 

 

そして。

 

『私の心』の一部は。

 

私自身に気づかれぬよう。

 

細心の注意を払いながら。

 

無に還る必要を証明できる。

 

『今』を選び続け。

 

自身に。

 

無へと還る承認を求め続けた。

 

このからくりに気づかなかった私は。

 

何度かこれを承認し。

 

実践に移してしまった。

 

けれど。

 

その都度。

 

何かしらの偶然が重なり。

 

私は今も。

 

こちら側の住人として。

 

暮らしている。

 

仕掛けたからくりが失敗する度に。

 

『私の心』の一部は考えた。

 

何がいけなかったんだろうと。

 

そして。

 

1つの結論を導き出した。

 

私の承認力が弱かったから。

 

無に還ることが出来なかったんだと。

 

だから。

 

からくりが1つ失敗する度に。

 

より強く。

 

承認力が得られる『今』へと。

 

選択のしるべの矛先を変えていった。

 

けれど。

 

幾度となくそのからくりの中を通っている内に。

 

私は気づいてしまった。

 

私の中に。

 

すべてを終わらせ。

 

無への帰還を切望する『私』がいることに。

 

だが。

 

どんなに考えても。

 

何故。

 

『私』が無への帰還を望んでいるのか。

 

どうしても分からなかった。

 

だから私は。

 

いつしか。

 

考えること自体を。

 

放棄してしまっていた

 

霊視鑑定を受けた帰り道。

 

電車に揺られながら。

 

あの時の言葉を。

 

考えていると。

 

ふいに。

 

そのことを思い出した。

 

そして私は。

 

天寿を全うする為に

 

生き抜く覚悟を決めた

 

しかし、それは。

 

無に還ることを切望する『私の心』の一部にとっては。

 

この煉獄の苦しみが。

 

未来永劫続いていくかのような。

 

究極の絶望でしかなかった。

 

『私の心』の一部も。

 

覚悟を決めた。

 

もう。

 

なりふり構ってはいられない。

 

どうしても。

 

この苦しみを終わらせる。

 

何があっても。

 

『死』への恐怖からも。

 

煉獄の苦しみからも解放される。

 

混沌の無の世界への。

 

還る道を切り開く……と。

                                     <続>