ぼーっとしてしまったせいで、早歩きで最寄り駅まで向かう事になってしまった

満員電車に揺られながら、二十分
下車してから更に15分歩く日課となっている

受験の時に相当頑張っていた記憶はもうすでに薄れてきてはいるが、その努力のお陰で、進学校に入学する事が出来、無事に高校二年生になることが出来た

中学に引き続き、バスケ部に入ろうとしたのだが、友達に半強制的に軽音部に入部させられた

バスケ部よりは時間に余裕があるので、その点は助かっている
誰かに気のせいだろと言われたら否定できないけど

確かに、その時、誰かとすれ違った気がする
我に変えると、歩みを止めていることに気付く

誰かに見られたら変な人と思われてしまっているかもしれない

慌てて、周りを見渡す

…大丈夫。誰にも見られていないようだ

ほっと胸をなで下ろすが

ふと、違う重大事に気付く

ヤバい

ノンビリしていたら遅刻してしまう…

僕は急いで、往路についた
今日は早く起きたので、朝食をゆっくりと採った
今朝は、味付け海苔とご飯と、味噌汁・アジの開きだ
日本人らしく、和の朝食だなと改めて思ってしまう
朝食パン派の友達が 多いが、正直、その気が知れないなと物思いにふけっていたら、いつの間にか朝食も終わり、出立の時間になっていた

玄関を出ると、一陣の風が吹き抜けた

ただそれだけのこと
なのに、何かが変わった気がした

ただそれだけなのに、物語は新しく、動き始めた

刻々と…

前回と違う物語が始まった

その合図が鳴った
勿論、それを知る由はないけれど…