落とし穴 | あいたい

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自死遺族(息子が自死で逝ってしまいました)として残された母のひとりごと。
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ここ数日、心が落ち着いてなんとなく平穏に過ごせていた。

 

このまま、日々過ごせて行けると楽なんだけどな…と思ったりして。

 

そんな時に

娘からスカイツリーに行こうとお誘いがかかった。

たぶん、ちょっと落ち着いているように見えたから誘えたのかな

とも思い、OKをした。

ちょうど16日までちいかわのイベントが行われているらしくそれを私に見せたかったみたい。(もちろん自分が一番見たかっただろうが)

 

あまり遠出とか無理だと思ったが娘の運転でなんとか行くことができた。

幸い、ソラマチもスカイツリーも並ぶほどには混んでなくて展望回廊へも待たずに行けた。

ただ、ちいかわのイベントは時間が決まっているのでそれまでは夜景を楽しんだ。

東京に住んでいた息子。

娘からあのあたりかな~…おにいが住んでいたところ。

と教えてもらい

見ていたら

急に何とも言えない気持ちになった。

 

この夜景のもとにはそれはそれはたくさんの人たちが生活している。

でもその中には息子の姿はない。

 

家族団らんを楽しんでいる灯り

仕事を頑張っている灯り

友や愛する人と過ごしている和やかな灯り

1人ぼっちに耐えてる灯り

 

いろいろな人生がこの夜景の中にはあるのに

息子はいない。

 

どうしてだろう。

なんでうちの子だけいないんだろう。

 

私は息子だけの母ではない。

娘とも大事な時間を過ごさねば…と思いつつ

涙があふれた。

 

夜景を楽しんでいる態でずっと顔を外へ向けていた。

 

娘がおにいと撮ろうというのでくりまんじゅうを出して撮ったけど…もうわけわからん状態。

 

 

娘にあちこち連れまわされ

 

 

 

楽しいよね

 

と言われ

うん

と答えた。

 

娘が私に楽しんでもらいたいと思っているのがすごくわかったから。

 

 

でも、

私は落とし穴に落っこちたようにストーンと心が沈んでしまった。

 

似た年ごろ

体型

似たような服装

 

息子の名前を呼んでしまいたくなる。

 

探し回りたくなる。

 

どこにいるの

でてきてよ

 

東京の夜景はそれはそれはとても綺麗だけど……哀しい。

 

帰りは疲れて眠っているふりをして過ごした。

 

 

あいたくて

あいたくて

たまらない