散骨 Final | あいたい

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自死遺族(息子が自死で逝ってしまいました)として残された母のひとりごと。
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昨日12月19日に散骨に行ってきた。

 

何回も延期になってもうさすがに息子が散骨を嫌がっているのではと悩んでいた私。

 

昨日も予報は曇りで波の高さも微妙な感じ。

 

一応行ってみて

ダメならまた延期。

 

我が家の方は厚い雲。

絶対晴れないような天気。

 

高速で行くこと2時間半。

でもなんとなく青空も少しだけ見えてきた。

 

そして港へ到着。

 

遺骨、写真、息子の好きな飲み物をもって乗船。

 

心配だったのは船酔いと寒さ。

 

私はこれでもかっていうくらい着こみ、ちょっと押されただけで確実に転がるよな…っていうくらいのだるまさん状態。

 

出発すると

急に太陽が顔を出した。

 

あれ?

拓海、一緒にいるんだね。

 

と思い嬉しくなる。

 

一番好きだった海岸の沖に連れて行ってもらい散骨。

 

私がイメージしていた散骨ってお骨をサラサラと手のひらから海に撒くというのだったのだけど

預けていたお骨(灰にしてもらうため預けていてその後骨壺を開けてなかった)をみてビックリ。

 

お骨がいくつかの紙にくるまれている。

後で聞いたら水溶性の紙でそのまま散骨するという。

確かに風で流されて船についたり、とんでもないところへ流れていかれても遺族が切ない。

 

そのお骨を紙のまま海に浮かべたら

すごく透明度が高いからか

すぐに紙が解けてきれいにお骨が広がって海に還っていくのが見えた。

 

あれほど

息子は海へ還るのが嫌なのではと心配していたのがウソのように心が軽くなり

 

大好きな海だよ…話しかけ

 

散骨してよかったと思えた。

 

 

その後用意してくれていたお花と飲み物を海へ供えて手を合わせた。

 

写真がないのだが

その時 一羽のかもめ(後で調べたらうみねこ)が花の上を旋回。

 

 

家族みんなで息子が来たんだとなんの疑問もわかずにそう思った。

 

私はみなさんのブログとかで雲の形とかすてきなサインを見ていたので雲ばかり見ていたのだが

まさか

鳥で来てくれるとは思わなかったので号泣。

 

その後

散骨したところを三回まわってくれて帰路へ。

 

スタッフの方の心配りに感謝しつつ下船。

 

その時スタッフの方が今日の海は最近の中で一番波が静かで穏やかでしたよ、と言われて

そういえば全然酔わなかったなと思い、息子へ感謝。

 

そして

気づかなかったのだが写真とビデオを撮ってくれていたらしい。

あとで

そのビデオを編集して散骨位置のGPSと共に散骨証明書を送ってくれるとのこと。

 

着ぶくれだるまの私のビデオなんかいらないけど

息子の散骨風景とかもめ(本当はうみねこ)が写っているのであれば見たいと思った。

 

 

なんだかんだと

心配したり悩んだり心煩わせていたが

すこしだけ

ホッとした。

 

ずいぶん長く引っ張ってしまったけど

無事に散骨を終えました。

 

読んでいただいた方ありがとうございました。