監督解任問題 体裁優先、個人が“穴埋め”…内向き決着に違和感 | 国際そのほか速

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 日本協会の理事会は、3日に解任した日本代表のアギーレ前監督の任命責任、八百長問題表面化後の対応、解任について、いずれも大仁会長ら幹部の責任を問わなかった。組織の体裁を優先して、責任追及を避けたように映った。

 一方で大仁会長、原専務理事、霜田技術委員長は給与の「自主返納」を申し出て了承された。大仁会長は「責任はないと結論をいただいた。いろんな方に迷惑、心配をかけ、給与を返納したい」と話した。個人が組織の問題を“穴埋め”したような違和感が残った。

 八百長問題が発覚した昨年9月以降、協会がアギーレ前監督に納得できる説明を求めた形跡はない。霜田委員長は「聞けませんよ」と話したことがある。潔白の確証もなく契約を続けたのなら、責任はあっただろう。

 大仁会長はファンへ心配をかけて「責任を感じている」と認めている。自主返納ではなく、理事会として減給の形で処分したほうが理解を得やすく、けじめもついたように思う。内向きの幕引きを、あしき前例にしてはいけない。(榊輝朗)