巨人、外国人枠争い混沌 キューバ勢いぬ間に米国勢アピール | 国際そのほか速

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巨人、外国人枠争い混沌 キューバ勢いぬ間に米国勢アピール 

 いつ来るか分からないキューバ勢、その間隙を狙う米国産ダークホース。巨人の1軍外国人枠争いが混沌としてきた。

 宮崎キャンプの第2クール最終日の9日。地球の裏側から朗報が届いた。中南米諸国のチャンピオンチームが争うカリビアン・シリーズの決勝がプエルトリコで行われ、キューバのチームがメキシコのチームを3-2で破り55年ぶりに同大会で優勝。大会MVPには、準決勝で4安打5打点、この日も先制適時打を含む2安打1打点と活躍した巨人のフレデリク・セペダ外野手(34)が選出。メンドーサも弱冠20歳の守護神としてセーブを挙げた。

 球団関係者は「2人の活躍もうれしいが、ケガなく大会を終えてくれて何より」。だが凱旋来日には「向こうの判断だから…」とめどが立たない。両選手がキューバに帰国後、国内リーグに参加すれば3月19日まで試合がある。セ・リーグ開幕の1週間前だ。

 実戦でバリバリやれる状態にはあるがチームに合流できないキューバ勢に対し、キャンプ中の助っ人勢の実戦はこれから。来日4年目右腕のマシソンは、順当にいけば勝利の方程式の一角として開幕1軍当確だ。2年目外野手のアンダーソンは左肘の手術明けだ。

 評価を上げているのは米レンジャーズから新加入の2投手。右腕のマイコラスはブルペンで150キロ近い速球を投げ込み、打席に入った原監督も仕上がりの早さにうなずいていた。左腕のポレダは、視察した他球団スコアラーを「ノーコンと聞いていたが、低めに集まっていた。あんなにでかくて球が速い左腕は過去に似たタイプも思いつかない。それだけにやっかい」と警戒させた。

 両投手の入団会見で原監督は「まだ大きな力を持っている。幸い彼らは若い」と今後の成長を期待していたが、キューバ勢の居ぬ間に地歩を固めつつある。 (笹森倫)