
楽天のドラフト1位・安楽智大投手(18)=済美高=が13日から始まる沖縄・金武(きん)町での2次キャンプに帯同せず、久米島での2軍キャンプに居残ることになった。
大久保博元監督(48)は「金武に移ると実戦が中心。絶対的に鍛える時間が足りなくなる。本人が言うように、開幕1軍とか2ケタ勝利を目指すのなら、オレとしては(久米島に)残すべきだと思う」。1軍は13日に沖縄本島に移るが、安楽を19日まで同島で行われる2軍キャンプで基礎練習を積ませる。
だが、ルーキーが1軍に生き残れなかった理由は、他にもあった。
6日のブルペンでは、思うようなボールが投げられず、顔をしかめたまま投球を続ける姿をみせていた。これに“待った”をかけたのが、安楽担当の山下スカウト。練習後に駆け寄り、口頭で注意。「悪いときでもちゃんとやりなさいという話をさせてもらいました。口も達者だし、受け答えもうまいが、まだまだ子供。人間的な部分でも成長しないと」とおかんむりだった。
練習中の姿勢や立ち居振る舞いにも、首脳陣は“ダメ出し”。大久保監督は「あいさつは立ち止まってしなさいと言っているのに、歩いたままやったことが2回もあった。オレたちは、ああいうところをみているんだよ」と手厳しい。
安楽は空き時間などではスマホをチェックするイマドキの若者。とはいえ、こわーい指揮官に歩いたまま悠然とあいさつするのは、ある意味、大物の証しといえそうだ。 (片岡将)