中村容疑者の鑑定留置を検討…和歌山・小5殺害 | 国際そのほか速

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 和歌山県紀の川市で小学5年森田都史(とし)君(11)が殺害された事件で、無職中村桜洲(おうしゅう)容疑者(22)(殺人容疑で逮捕)が県警の取り調べで、机に上って仁王立ちするなど不可解な行動をとっていることが捜査関係者への取材でわかった。中村容疑者は身柄を移送される車両内でも、ほおを大きく膨らませるなど不自然なしぐさをしており、捜査当局は刑事責任能力の有無を調べる精神鑑定のための鑑定留置を検討している。

  捜査関係者によると、中村容疑者は7日未明の逮捕後、取調官との雑談には応じているが、取調官と向き合って座る机に急に上がり、胸を張って背筋を伸ばす仁王立ちのような姿勢で1時間近く立ち続けるなどすることがあったという。

  送検など捜査車両での移送の際にも、唇を真一文字に結んでほおを膨らませたり、両手の人さし指でほおをかくようなしぐさを見せている。逮捕前には、事件現場の空き地などで、ゴーグルを着けて木刀の素振りを続ける姿などが時折、住民らに目撃されていた。

  今回の事件は、殺人罪で起訴された場合、裁判員裁判で審理される。鑑定留置には、中村容疑者の精神状態を専門家に調べてもらい、裁判員に分かりやすく説明できるようにする意味合いもある。

  中村容疑者は逮捕以降、「殺していない。男の子(森田君)を見たこともない」と一貫して容疑を否認。県警は取り調べの全過程を録音・録画している。