中間所得層対策を拡充…米予算教書 | 国際そのほか速

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 【ワシントン=安江邦彦】オバマ米大統領は2日、2016会計年度(15年10月~16年9月)の予算編成方針を示す予算教書を議会に提出した。

  連邦予算の歳出水準を強制的に削減する制度を廃止することに加え、海外展開する大企業や富裕層への増税などで財源を捻出し、中間所得層対策を拡充するのが特徴だ。

  財政赤字は4742億ドル(約56兆円)で、対国内総生産(GDP)比は2・5%と前年度の3・2%から大幅に改善する。景気回復や増税による税収増を反映した。15会計年度の財政赤字は5825億ドルの見通し。医療保険の効率化や移民制度改革などを通じ、今後10年で1兆8090億ドルの財政赤字を削減するシナリオも示した。25年度まで財政赤字の対GDP比を、健全とされる3%未満に抑える。