
- 就農相談を呼びかける協議会のチラシ
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福岡県飯塚市や農協、県飯塚普及指導センターなどでつくる「飯塚市がんばる農業応援協議会」は、新規就農者への独自の支援事業を始めた。
おおむね50歳以下の希望者を対象に、農家での研修や営農に必要な費用を補助し、農作業の体験から自立までを継続的に手助けしていく。
市によると、市内の販売農家数は、2010年の農林業センサス時点で1322戸、うち専業は336戸にとどまる。耕地面積は2067ヘクタールで、コメ以外ではブロッコリー、イチゴ、ブドウなどを生産。農家の高齢化や後継者不足が指摘される中、14年度の新規就農者(青年就農給付金受給者)は7人の見込みだ。
協議会は、農業技術の習得のほか、農機具・資材の購入費や当面の生活費の確保、農地の借り入れが新規就農の「壁」になっているとして、〈1〉体験〈2〉本格的な研修〈3〉自立――の3段階に分けて支援策を設けた。
未経験者や初心者には適正を判断できるよう、無料の短期研修(5日間)を農家2か所で受けられる制度を設け、協力した農家には助成金を支給する。次の段階では、農業大学校や農家で、それぞれ半年~1年間の研修を受け、実践的な技術を無料で学ぶ。その間、年間150万円の就農給付金を受給できる。
自立する際には、機械などの購入費や農地の賃借料を市が補助し、同給付金を最長5年間受給できる。長期研修や自立支援は市内に居住し、営農を5年以上継続するのが条件となる。
市の担当者は「何よりも大切なのは本人のやる気。個々に適した支援を行い、未経験者でも対応できる制度を設けた」としている。
問い合わせは、市農林振興課(0948・22・5500)へ。