セントの最新映画・小演劇・ミステリー

セントの最新映画・小演劇・ミステリー

gooから移転しました。最近はクラシック鑑賞が多く、少しさぼり気味です。

 

懐かしい曲が会場を流れている。みんなその時に一瞬思いを寄せている。そういう雰囲気の中、劇は始まっていく。4つの挿話。犬を引き取る過程のお話。そして犬は正直人間より寿命が短い。ペットを飼ったことのある人ならば誰もが経験する悲喜劇、、。

4つの挿話の中でも、僕はタクシーの中で繰り広げられるあるカップルの人生悲劇を買いたい。二人は相手を思う気持ちが強く、それが原因で別れてゆく。その時の女性が後日女性運転手になっていたところ、偶然に元恋人を客として乗せる。あっと運転手は気づくが男は気づかない。ある人生の不思議な空回り。時だけが過ぎてゆく、、。

など、哀しくもあり、楽しくもあり、いつもながら、随分とわが心を震わせてくれる演劇であった。この劇団とも恐らく20年近く通っている。お互い、年を重ねたと思います。でもそれも人生ですね。いつも新しい発見がこの劇団にはあります。

 

アンシリーズ最新作。やはりこのピュアワールドは現代の奇蹟でないだろうか、、。どこを見ても耐えられない出来事が続く日常lこの本を読むとホッとする。室内に新しい空気が颯爽と入ってくる感じ。たまらない、、。

今回は全編に流れるアンと立花のまるで思春期のような淡いふれあい。奇蹟。奇跡。奇蹟だ。こんな年寄りが身もだえしてしまっています。すばらしい純愛作品です。

櫻田 智也 の短編集。そして相互に何かかかわってくるから注意してそれぞれの作品を読んでいかなければならない。でも、そんなことも気にせず、とても繊細で、人間の生きるまなざし、うごめきをさらりと、しかし深く描いた傑作集であります。

入りと終わり方が小川洋子の繊細さを醸し出しているかのように、文体はただそこらのミステリーではなく、読後感も十分、純文学になり得るほど。この部分が彼の強みであろうと思う。

6編の中では全部と言いたいが、ひとつあえて挙げれば、「青い音」が絶品。震えてしまう、、。

 

 

 

いやあ、2時間半、全く長くなく、すこぶる演劇っぽいダークファンタジーというか、しかも「人間は孤独で生きていけるか」という哲学的難題を奥底に潜め、登場人物は20名を超えるが、きっちりと書き分け、一人として重要でない役柄はないという実に壮大な演劇でした。

これ、新人公演って銘打ってるから、すべて2回生の俳優陣。みんな天分の才能があるのではないか、セリフが絶妙。もちろん表現力も半端でない。学生演劇、侮ることなけれ。学園座も相当の位置を占めているのがわかる。俳優ではみんな素晴らしいが、敢えて言うと幽霊役の方が断然光る。

素晴らしい演劇だった。帰りに、感動で気持ちが燃え、そして引き締まった。ありがとう!

 

 

 

 

 

 

二人芝居です。何やら面白い。昔だったら、形而上学的というのかなあ、ちと難しそうで、ても実はそうでもなく、就職の面接会場に来た2人の女性の話です。

だが、関係者は消えてしまい、仕方なく2人は話し始める。

「溶けていく魚があるって、知ってる?」、、

そして、ふと見上げると向かいの屋上から少年が身体を前後させて飛び降りそうであった、、。

それからの一時間、われわれは現実か仮想の世界なのか戸惑いながら、まさに自分に向かって行かざるを得なくなる。そう、この演劇は観客を無限の世界に放り込んでゆく幽体なのだ、、。

なんとも、面白い作品でした。2人の女性演者も巧妙で見事。演出、照明も秀逸。

 

またまた読みつないでいるシリーズ3作目。今どきこんな純真な女の子と青年がいるかなとか、思いつつ、いやいてほしいという願望を重ねて、ページをめくる。至福の時間である。

今回は和菓子のうんちくも随分豊富でいて、学問的。このシリーズも随分成長した感はあります。でもやはり読んでしまっている自分。そしてその喜び、楽しみはこういうところにある。

椿店長がいよいよ店を去ることになり、次回からは新しい展開が始まるのだ。また新たな楽しみが始まる、、。

 

渋谷。宮下公園。昔はメーデーで待合所だったところが今や最新の再開発で公園が地上にあり、その変容ぶりにまず驚く。

映画もまた、普通の家族のほころび、壊れ、うつうつとしたその後の歳月のみ経た元家族の肖像、、。哀しからずや、彼らの家族再開発は不成功に終わるが、、。

しゃれた映像、現代人の本音をささやかせるセリフ、電球がモチーフとなり、とうとう天井から落ちて壊れるシーンまで配慮されている。この新人監督、なかなか才能を感じるものがあり、シーンの一つ一つが工夫で点描化されている。

面白い映画でした。俄然僕は食い入るように目を見張りこの映画を見入った。秀作です。

 

もうこのシリーズ、何作書いてるんでしょうか、そのたびに痛快で、面白く、でもなんたって、警察上部の面々の人間模様がとても、普段わからない世界だけに興味惹かれてゆくのだろう、、。今回も、もう油に乗った筆っぷりで、3時間余りで一気読みだ。

特に今回はなぜだか、いつもとは違う面白さを感じた。それは竜崎が少々超上部にいるせいか、世慣れしてきたことかな。でもまだ、青年風の意気は変わらず、それなりに頑張っているところが共感を覚える。また次作に期待している自分。好きなんだなあ、、。

 

 

これはすごい小説が現れたものだ。感心する。展開はクリスティの名作「そして誰も~」をたどりつつ、どんでん返しの連続、そして最後の見事なうっちゃり。何より章の長さが短く、すこぶる読みやすいこと。これによってかえって、どんどんページが進む。こんな一気読みもまた珍しい。もう高揚感でいっぱいだ。

内容はあまり書けません。もうそのまま読んでください。本格ミステリーファンのかた、何も言いません。必読の書ですぞ。

 

和菓子シリーズ第2弾。こんな少女が好きそうな小説を読むというのも信じられないが、シリーズ化してということなので読んでいる。女の子の気持ちがいまさらわかっても仕方のない吾人だが、それはそれで面白い。もはや忘れ去られている思春期の大切なもやもやを思い起こさせてくれるだけでも愛おしい読みのもであると思われる。

まあ、今回は初恋のようなまさに甘酸っぱい代物であります。現代においてこのような乙女心を持つお二人がいるとも思えないが、ふたりぐらいいるでしょう、そう信じたい良書であります。