もうこのシリーズ、何作書いてるんでしょうか、そのたびに痛快で、面白く、でもなんたって、警察上部の面々の人間模様がとても、普段わからない世界だけに興味惹かれてゆくのだろう、、。今回も、もう油に乗った筆っぷりで、3時間余りで一気読みだ。
特に今回はなぜだか、いつもとは違う面白さを感じた。それは竜崎が少々超上部にいるせいか、世慣れしてきたことかな。でもまだ、青年風の意気は変わらず、それなりに頑張っているところが共感を覚える。また次作に期待している自分。好きなんだなあ、、。
これはぞくぞくする空前な時間ワールド。しかし哀しい青春ドラマでもある、、。実際、卑近なところでこういうことが起こってしまったら、と考えると、もうそれだけで涙が出てしまう。そして最後には、、。
俳優陣に日本人でないような方が何人かいて、それが国際的で人間への掘り下げに陰影を与え、幅広の舞台となった。素晴らしい。こちらも感動して涙が止まらず、、。
ラスト、遠因が舞台に上がり、観客とエールを送る。ああ、また涙!
若々しいというべきか、随分とハチャメチャのような展開だが、ところどころ、ふつふつと沸き起こるのは、演劇への想い。これはホント、観客席へとストレートに伝わった。なんとさわやかなことよ!
やはり若いということは、何でもできるということだ。卒業公演というからには、これで演劇を去る人もいれば、本格的にまたやってみたいという人もいるだろう。そんな、彼らの想いをやさしい春の訪れを告げる雨が静かに降っていた。
出だしから撮影がものすごく純度の高い鮮烈さでドギモを抜くほどだ。もう映画ではドローン撮影は当たり前で、映像が美しすぎる。普通の農民がマルチ商法に簡単に入ってしまう現代中国の病巣を描きつつ、結局は現実生活の営みに戻るベタさは、けれどそれほど気にならない。
このマルチの悪夢のような様相は永い時間をかけ描写しており、通常の中国映画では感じられないエネルギーを猛烈に感じ取った。人間が豹変する暗黒の世界でもある。
人は自然から生まれ自然に戻るのだ。映画的高揚を得て、静かに僕は頭(こうべ)を垂れる。